僕が『ニッポン手仕事図鑑』を立ち上げたのは、37歳のとき。
その少し前くらい(33〜34歳くらい?)から、僕は「生きやすくなった」と実感するようになりました。
なぜ、生きやすくなったのか?
僕は20代の後半から30代前半にかけて、とにかく「インプット」をしてきました。たくさんの本を読み、業種、年齢を問わず、たくさんの人に話を聞きました。その結果“いい意味”で、本を読んでも、人に話を聞いても、SNSを眺めても「みんな、言っていることは同じ(そんなに変わらない)」と気付けたのです。表現方法が違うだけで、根本にある大事なことはシンプルで、そんなに多くもない。枝葉の部分は十人十色で多様性はあるけど、幹の部分はほとんど同じだ、と。
人生で大事なことは、たくさんある。
人生で大事なことは、簡単に理解できない。
そんなふうに考えてしまうと、人生は少し生きづらくなる気がします。
僕は先ほど書いたように、枝葉が違うだけで、幹の部分の大事なことは意外にシンプルで多くはないと、さまざまなインプットによって気付け、自分に腹落ちさせることができた。難しく考えるクセが抜けたことで、だいぶ生きやすくなりました。
ここで大事なのは、この考え方が世の中において正解かどうかよりも、自分が生きやすくなったという事実。そこだと思うのです。
特に若い世代の人には、ぜひ実行してほしいと思うのです。たくさんの本を読み、たくさんの人に話を聞いてみると、皆さんが大事だと言っていることが意外とシンプルで、根本が同じであるということに気付けるはずなので。もし違っていたら、そのときは誠心誠意、謝罪させていただきます(一杯おごります)。