自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

「圧倒的な存在」がいつも、自分の強みを教えてくれる

僕は「ライターになりたい! 文章を書く仕事がしたい! 文章で世の中の人に有益な情報を届けていきたい!」と、そんな野心を抱いて社会人になりました。
でも今は『ニッポン手仕事図鑑』という動画メディアの編集長をやっていて、企画書は書くものの、原稿を書いてお金をもらう仕事をするのは年に1〜2度。27〜8歳の頃に、物書きで生きていくことに見切りをつけました。

 

もちろん、見切りをつけるとは、「文章を書く仕事をやめる」ということではありません。この秋には子ども向けの職人本を出版させていただきますし、いつかはビジネス本や小説も書いてみたい。見切りをつけるとは、「文章を書く力“だけ”で勝負しない」という意味です。

 

僕は20代の頃、ふたりの圧倒的な存在と出会いました。
ひとりは、1社目の会社で一緒に働いた同じ年のライター。そしてもうひとりは、コピーライターの師匠です。このふたりと出会ったことで、僕は「ここでは勝負にならない(もちろん、文章力を磨く努力は続けました)」と考え、「勝てるポジション=自分の何が強みになるか」を真剣に考えるようになりました。そして、インタビュー(=課題を引き出す)する力と、企画を考えて、解決=実行していく力に活路を見出し、前職の会社では新しいプロジェクトを立ち上げるポジションで活躍することができ、今に至ります。

 

今振り返ってみて言えるのは、圧倒的な存在がいたからこそ、自分の強みについて本気で考え、強みに気付けたということ。そして、その圧倒的な存在と出会っていなければ、今の自分はなかったということです。環境が大事だと良く言われますが、だからこそ僕はいつも、「圧倒的な存在」のいる環境に身を置きたいと思いますし、後輩たちにもアドバイスしているのです。自分が楽に勝てる環境にい続けても、自分の強みには気付けず、広い世の中では勝負できないのです。