日刊「自分の仕事は、自分でつくる」

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最高のおばんざいと、最高のマネジメントの話 〜大学生の彼はきっと、その居酒屋でアルバイトした日々を、心から感謝する日が来る〜

たまたま見つけて入ってみた、滋賀県のある居酒屋。個人的にはこの表現が大嫌いなのですが…控えめに言って、最高でした(結局使っているわけですが…)。

 

何が最高かって、数種類のおばんざいが、どれもこれも最高に美味しいということ。絶対にリピート確実なお気に入りの居酒屋が全国に増えていくのは、僕がやっている仕事の醍醐味です。本当に感謝です。

 

で、今日の本題はおばんざい…ではなく、マネジメントの話。

 

そのお店は僕の母親と同年代のお母さんが切り盛りをしているお店で、おばんざいも1品1品、お母さんの手づくり。とても素敵な人柄で、話もとても面白かったのですが、30分、1時間と過ごすうちに、僕は“あること”が気になって仕方なくなりました。

 

それが、アルバイトの大学生の男の子。
僕はカウンターに座っていて、彼は厨房の中で料理の手伝いをしたり、飲み物をつくっていたりしているのですが、目の前からパッと料理を出せるのに、わざわざ1度厨房を出て、僕の横に“いちいち”回って料理や飲み物を出してくる。

 

毎回そうしていたので、僕は思わず「目の前から出せるのに、わざわざ横に来て料理を出すのは、自分で考えてのこと?」と聞いてみたら、彼は即答で「そのように教わっているので」と。そう、お母さんの教えだったのです。

 

注文を聞くときの姿勢と言葉。日本酒を注文したときのお母さんへの言葉。新しい日本酒を開けるときの言葉。ひとつひとつが別にやらなくてもいいいことだけど、お母さんはしっかりと教えている。気づかないお客さんもいると思うのですが、それでもやっているのはアルバイトの彼のためでもあるんだろうな、と。

 

ちなみに仕事の話を聞かれたので、自分の名刺をお母さんに1枚渡したのですが、受け取ってすぐにポケットなどに仕舞うこともせず、汚れない“いい位置”にさらっと置いてくれました。こんな気遣いも嬉しいものです。

 

特別なことはしてなく、当たり前のことを、ただ丁寧に。それを教えるのが、最高のマネジメントなのかな、と。

 

そんなふうに思いながら、会計を済ませて靴を履き、お母さんとお兄さんの方を振り返ったら、ふたりは正座をして待っていました。そして素敵な笑顔を浮かべて、決して仰々しい雰囲気もなく、「今日はありがとうございました」と声を揃えて言ってくれたのです。

 

大学生の彼はきっと、ここでアルバイトした日々を、心から感謝する日が来るだろうな、と。必ずまた行きます。そう、おばんざいも最高なので。