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R太はなぜ、「ボールペン」で受験勉強をしていたのか?

僕が通っていた小学校には、3つの少年野球チームがありました。それだけまだ子どもの数も多かったということです。選べるスポーツの選択肢が、今よりも少なかったとも言えますが…。
ただの自慢みたいな書き方になりますが、僕は今泉タイガースというチームのキャプテンで、4番キャッチャーだったのですが、もうひとつのチームには、キャプテンでエースのR太がいました。R太と僕はライバルであり、同級生でした。進学した中学校ではチームメイトになり、どうでもいい話ですが、好きな女の子がかぶったりすることもありました。
で、今日はそのR太の話を。

 

R太は高校受験を迎えるとき、仲良しメンバーの誰よりも勉強をしていました。そして実際に、志望していた公立高校に受かり、その後は大学病院を持つ大学に進み、青年海外協力隊にもなりました(しばらく会ってないなー)。

 

で、高校受験を控えたある日のこと。
R太の家に行った僕は、机の上に参考書と一緒に置いてある何本ものボールペンを見つけて、「なんで、こんなにボールペンがあるの?」と聞きました。

 

するとR太はこう答えました。
「俺、勉強するときはボールペンしか使わないんだよね」と。

 

僕が「えっ、どうして? 消せないのに?」と聞くと、R太は「別に消せなくていいんだよ、間違ったら塗りつぶせばいいだけだし、消しゴムのカスも出ないから掃除もしなくていいしね」と言ったあと、続けて「あと、“どれだけ早くボールペンのインクを使い切れるか”のスピードを測っていて、少しでも早くなくせるようにノートに書きまくってる(勉強をしまくっている)んだよ。新記録を更新できると気持ちがいいんだよね」と話してくれたのです。そう、まるでゲームの話をしているみたいに。

 

つまりR太は、勉強だと考えるとノートにペンを走らせるのは億劫だけど、いかに早くボールペンのインクをなくせるかというゲームにしてしまえば、ノートにペンを走らせることの億劫さも軽減されると考えた。勉強も一度乗ってくると捗るので、R太なりのエンジンのかけ方だったのです。その発想がすごいなぁと。

 

人間も車と同じで、エンジンをかけるときに一番エネルギーを使うものです。
自分なりのエンジンのかけ方がわかっていれば、面倒で億劫なことでも動き出せる。そして気づいたら気分も乗ってきて、面倒で億劫なことが捗っていたりするわけです。

 

R太は受験勉強でボールペンを使い、エンジンをかけていた。皆さんはどんなアイテムを使って、エンジンをかけているでしょうか?