「老後のことを考えて生きる人のことを“老人”という」
何かの本で読んで、ハッとさせられたフレーズです。皆さんは若くして、“老人”になってはいないでしょうか?
僕は昨日、世の中で一般的に「老人」と呼ばれる年齢の方の本を読みました。
タイトルは、『89歳、ひとり暮らし。お金がなくても幸せな日々の作りかた』。
母親にオススメした本なのですが、どんなことが書かれているのか気になって仕方がなくなり、やるべき仕事が溜まっているにもかかわらず、ついつい手にとってしまい…。
結論、とても面白かったです。
さらっと短時間で読める本なのですが、そこにはたくさんの気づき(と、驚き)があり、レビューの評価が高いことも頷けました。
でもこの本、ある意味では“危険”だな、と。
本を読んでいると、今から老後の生き方や終活について、真剣に考えてみたくなってしまうのです。
もちろん、それを悪いことだとは言い切れないのですが、でも今は、5年でガラリと世の中が変わる時代。60代の人が80歳になったとき、今とはきっとあらゆる状況が違う。今からあれこれと考えて準備したとしても、いろいろと考え直さなきゃいけないことばかりなはずです。
そう、だから結論は、「そのとき」に考えればいい。
著者の大崎博子さんも、50代、60代の頃から80代になったときのこと“ばかり”をずっと考えて生きてきたわけじゃない。今を必死に、今を大切に生きてきて、78歳でMacを手にして、89歳の今、ツイッターで13万人を超えるフォロワーを持ち、書籍を発行できるまでになったのです。そう、大切なのは、「今を生きる」こと。
「私ね、今が人生で一番楽しいわ」
そう語り、今をしっかりと見つめて生きている大崎さんは、まだ「老人」ではないのかもしれません。