自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

優れた職人は、「研究者」である

1年8ヶ月振りの自粛を終え、ニッポン手仕事図鑑のオリジナル映像の撮影を再開できたり、全国の産地で後継者誕生の手応えを感じている「後継者育成インターンシップ」が続いたりと、スケジュールはハードでも、ワクワクドキドキする仕事が続き、充実感のある日々が続いています。

 

が…。
ただあまりの多忙さに、大事な仕事を置き去りにすることもあり…。そのひとつが、来夏発行予定の子ども向け書籍の執筆。編集者さんからもらった宿題が滞っているので、少し疲れた体にムチを打ち、職人さんたちにアポを取り、本格的な取材前の電話取材をようやくはじめました(宿題の提出期限は今月末。なのに、週明けから映像制作講座とインターンシップが続く…)。

 

でも、執筆のための準備とは言いつつ、その電話取材は本当に面白く、僕自身に大きな学びを与えてくれます。子ども向けだけでなく、大人のためのビジネス書として、職人さんの本を書きたいくらいです。

 

で、少し前置きが長くなりましたが、僕はその電話取材を通して、レベルアップしていく職人さんになるための“資質”が少し見えてきました。

 

それは、ひと言で言うと、「研究者」であること。
どういうことかというと、職人さんは同じものをつくっているようでも、“同じことを続けてはいない”のです。小さな疑問や改善ポイントを見つけては、薬の調合を少しずつ変えて新薬を開発する研究者のように、少しずつ、少しずつ、変えていく。そして、その「少しの改善」がその後、「大きな成果」につながることを知っていたりする。

 

そう、優れた職人は、「研究者」である。
もちろん、これはビジネスマンも同じ、優れたビジネスマンも研究者だったりします。同じことをやっているようで、同じようにやっていない。少しずつ、少しずつ、変えているのです。