おそらく多くのリーダーが直面している問題だと思いますが、自分が1分考えて答えが出せることを、部下が1時間も考え“込んで”しまうことは多々あります。同じ結論、あるいはよりよい結論に至るならまだしも、1時間後に間違った方向に答えを出してしまうことも少なくありません。考える前に答えを出してあげれば、その1時間は無駄にならないし、言うまでもなく生産性も上がる。
でも、そこで答えを出してしまえば、考える時間を奪うことになる。それはつまり、部下の成長する機会を奪うことになるわけです。多くのリーダーが日々悩んでいることではないでしょうか?
リーダーとしてのマネジメントの話は改めて書いてみたいと思いますが、実はこれ、自分と部下の関係性に限った話ではなく、自分と“自分”の関係性でも考えなければならない話でもあるのです。
つまり、自分で何かを考えるとき、誰かに聞いたり、googleで調べたりして、1分で答えが出せる手段を選び続けていれば、自分の考える時間=自分の成長する機会を奪うことになる。優秀なリーダーの中にも、部下の考える時間=成長する機会を奪ってはいけない…と考えるのに、自分の考える時間=成長する機会を、自分自身で奪ってしまう人は意外に少なくないような気がします。
そう、これは対部下だけでなく、自分自身に対しても考えなければならない大事な問題なのです。
自分自身(の判断)で、自分の考える時間を奪っていないでしょうか? 無意識に奪ってしまっていないでしょうか? 考える時間、答えを導き出す時間があるからこそ、人は壁にぶつかり、成長できる。効率や生産性ばかりを考えて、自分自身や部下の考える時間を奪わないようにしたいものです。