自分の仕事は、自分でつくる

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ペルソナで設定した人は…存在しない 〜「職人」という、ひとりの人はいない〜

現在は当たり前のようにマーケティングの世界で使われる「ペルソナ」という言葉。
リアリティのある人物像を具体的に設定することで、よりターゲットに届く企画を考えたり、商品開発ができるようになる…というもの。

 

でも、前職の頃からずっと言い続けていることなのですが、僕は「ペルソナ」という考え方が嫌いです。くれぐれも誤解してほしくないのは、考え方として間違っている! と一刀両断したいのではなく、僕自身が企画やアイデアを考えるとき、やり方として“合わない”というだけです。

 

一刀両断しないと書いておきながら、否定するような書き方になってしまいますが…。
「ペルソナ」とはもともと、古典劇で役者が使用する「仮面」を意味しますが、まさにここで、ペルソナから浮かび上がってくる人物像は「仮面」で、その下に本当の自分が隠れているケースが多いと感じるのです。

 

であれば、リアリティのありそうな架空の人物像を思い浮かべるのではなく、自分との関係性が深い、浅いを問わず、“実在するひとりの人”を思い浮かべ、向き合い、とことん掘り下げていったほうが、僕の場合は「結果を出せた」。そう、ただ「企画が考えやすかった」「仕事がやりやすかった」ではなく、「結果が出せた」のです。

 

日本には、「職人」という“ひとりの人”は存在していなくて、◯◯職人の◯◯さんがいるだけ。
そして、ここが本当に大事なことなのですが、他の企業さんがペルソナで設定した「職人さん」に、僕は出会ったことがないのです。ニッポン手仕事図鑑を立ち上げてから7年近く経とうとしているのに…。では、他の企業のご担当者さんが設定してくれたペルソナを基準にプロジェクトを立ち上げたり、アイデアを考えてうまくいくのか? 僕にはその自信がありません。

 

だから、実在するひとりの人と向き合い、とことん掘り下げていくことを選ぶのです。