仕事で何らかの問題が発生したとき、多くの人は目の前で起こった問題を解決しようと動きます。もちろん、それは間違いではないのですが、ただ、目の前の問題を解決することだけに目を向けてしまうと、原因がわからないまま、とりあえず今の問題の対処(沈静化)ができればいいという思考になってしまいます。
でも、原因がわかっている人とわからない人とでは、課題の解決方法がわかります。だからこそ、問題の根本=発生原因に目を向けることが大事。もちろん、そこでの仮説と検証は“今”の問題解決だけでなく、“未来”の再発防止にもつながるわけです。しつこく繰り返しますが、目の前の問題を解決できたとしても、問題の根本を解決できていないと、また同じ問題を起こしてしまうのです…。
「目の前の問題を解決する方法」を考える。
「目の前の問題が起きた原因」を考える。
いつだったか忘れてしまいましたが、ビジネスマンのうち「前者が95%で、後者が5%」だというデータを目にしたことがあります。
そんな統計を正しく取るのは難しいので、感覚値に近いものだと思いますが、僕はあながちとんちんかんな数値ではないと思っています。なぜなら、解決方法を間違ったり、同じ問題を繰り返し起こしてしまう人の多くは…いや、ほぼ全員が「根本」を追求することをおろそかにして、事態の沈静化はできても、根本を解決ができていないケースをよく見るからです。
目の前に起きた問題を解決するだけでなく、原因を追求して、再発しないところまでを分析する。先ほど紹介したデータに当てはめれば、たったそれだけのことをやっている人は5%で、その5%が“仕事ができる”と評価される人だったりするのです。