自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

コピーライターは「広告業」でも「ライター業」でもなく、「サービス業」である

僕は「師匠」と呼ぶコピーライターのTさん(前々職の上司です)から、クリエイティブにおけるさまざまなことを教えていただきました。今も教訓として心に刻んでいる言葉が数多くあるのですが、その中のひとつを挙げてみると、『コピーライターは、「サービス業」である』という教えです。

 

つまり、コピーライターはただコピーを書くだけの仕事ではなく、クライアントが望むことを先読みして、あれこれと動ける人でなければならない。あれこれと想像力を働かせて、先回りできるようになるからこそ、クライアントのビジネスに役立てるコピーを書くことができる。事実、師匠はプレゼンのときに企画書だけでなく、「お土産」を持っていくことが少なくありませんでした。それは、提案とは直接的に関係のない担当者の困りごとに役立つ資料だったり、いつかの悩みに対する解決案だったり…。

 

もちろん、お土産を持っていくだけでなく、受注した仕事においても「相手が何を求めているか?」という想像力を働かせて、先回りして動いていました。当時の担当者の方も助かっていたと思います。その姿はまだまだ未熟だった頃の僕から見ても、「広告業」「ライター業」というより、たしかに「サービス業」でした。

 

「1言えば、10まで想像(理解)できる」
“仕事ができる人”という抽象的な人物像を表現するとき、このようなたとえをされることがありますが、本当に仕事ができる人は、「1を言わずとも感じて、10まで想像できること」ではないかと僕は思っています。正直、僕自身はその領域に全然行けていないのですが…。

 

僕が信頼と安心をして仕事をお願いできる人も、そんな想像力を働かせて、先回りができる“サービス業の人”だったりします。
そういう意味でいうと、コピーライターだけでなく、どんな仕事も結局は「サービス業」なのだという当たり前の結論に落ち着きそうです。