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伝え方が下手くそな人は、「情報発信は料理である」と考えてみてほしい

新しいプロジェクトの提案も、チーム内でのコミュニケーションも、すべては「伝えること」からはじまります。ここをなくして、次に進むことはできません。

 

そのくらい「伝えること」はビジネスの大前提にあって欠かせないものですが、でも「伝えること」が苦手だという人は少なくない。というわけで今日は、まだまだ伝えることが上手ではない僕ではありますが、伝え方が下手くそな人が「忘れがち」なことについて書いてみたいと思います。

 

結論から書くと、「情報発信とは、料理である」と考えること。
情報は「素材」なので、鮮度や品質はとても大事です。それが悪ければ、そもそも受け取ってはもらえない。ただ言い換えると、どんなに食材が良くても、調理で台無しになるのも料理なのです。

 

で、何が「忘れがち」になってしまうのかというと、伝わる情報発信を考えるとき、どんなふうに話すのか? 書くのか? 撮るのか? という“料理中”のことばかりに目を向けて、誰に食べてもらうのか? その人はどのタイミングで食べたいのか? どこで食べたいのか? を置き去りにしてしまっている人が多いということ。伝え方が下手くそな人は、ここが抜けがちです。

 

僕は今40代ですが、同じ40代でも食べたいものは異なるので、誰についてはしっかりと解像度高く捉えていかなければなりません。ランチを食べるにしても、12時ちょうどに食べたい人もいれば、14時くらいの時間帯がいいという人もいる。なので、「お昼時」という時間帯はないわけです。もちろん、どこで食べたいか? についても、状況やシーン、さらに書くと“気持ちや心境”によっても変わるわけです。

 

文章で言うと、伝え方が下手くそな人は「書き方(文面)」ばかりを意識して、誰に食べてもらうのか? その人はどのタイミングで食べたいのか? どこで食べたいのか? のすべてがぼんやりとしてしまっているのです。そういう人は、意外と多い。

 

たとえば、「プロフェッショナル 仕事の流儀」や「情熱大陸」で料理人が登場することも少なくありませんが、人気のある料理人ほど、そこについて向き合う時間に熱量を感じるものです。テクニックではなく、まずは相手を想うこと。僕も日々考えていますが、伝え方が下手くそな人は、ここを大事にしてみるといいと思います。