一昨日、どうしても見返したい数年前のデータを探すために、ハードディスクの中身を確認していると…。「言葉2」という謎のテキストファイルを見つけたので、気になって開いてみました。そこにはいくつか自分のお気に入りの言葉が残してあったのですが、その一番上に、小説家の川上未映子さんのこんな言葉がありました。
『今のところ、毎回違う書き方に挑戦してみてます。ノープロットで即興で書いたり、完全に最後まで戯曲の23場まで決めて書いたり、今挑戦しているのは、前半にプロットがあって、後半は即興。挑戦することで何かを掴みたいし、若干でも成長したい(川上 未映子)』
データを作成した時期の自分を振り返ってみると、確かにちょっと伸び悩みを感じていて、まさに「挑戦することで何かを掴みたいし、若干でも成長したい」という心境だったように思います。記憶を掘り起こしてみると、僕は「かっこいいなぁ」と心から思えた人に影響されるタイプなので、川上さんの真似をして企画書の書き方を毎回変えていたりしました。懐かしい…。
正直、今でも「同じ作業をするにしても、意図的に変えてみること」は続けています。
最近では企画を考えるときも、「どこから考えはじめるか」を毎回変えています。企画を考えるうえでの「インプットの方法」や「インプットの量」も変えています。もちろん、その先にある企画書の書き方も変えている。最近は最後のページを書くところからはじめてみましたが、あまりしっくりとは来ず…。これもひとつの学びです。
「挑戦することで何かを掴みたいし、若干でも成長したい」
同じ思いを持っている皆さん、ぜひ“何か”を掴むために、1mmでも成長するために、挑戦をしていきましょう。
最後に。
実は川上さんの言葉を、当時の僕は“もうひとつ”書き記していました。
『どう書いたら褒められるかより、自分に読ませたい小説というのを意識していると、ブレない気がする』
自分が心から良いと思える企画。自分が心から欲しいと思える商品。周囲の目ではなく、自分の心に正直になること。とても大事なことだと思います。