自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

あなたのフルコースは、誰も望んでいない

ニッポン手仕事図鑑はこの1ヶ月、行政や民間企業を問わず、数多くのプレゼン(ご提案)の機会をいただいています。本当にありがたいことなのですが、特にここ数週間は話している時間が長すぎて、あごと脳みそが少々お疲れ気味です…。

 

それはさておき。
プレゼン次第で新しいお仕事が生まれたり、次のチャンスが巡ってきたりするので、「ニッポン手仕事図鑑の魅力や価値を知ってもらおう!」と気合いが入るわけですが、自分の気合いが入っていることを自覚すると同時に、“もうひとりの”冷静な自分がこんなふうに言い聞かせてくるようになりました。

 

「あなたのフルコースは、誰も望んでいない」

 

ニッポン手仕事図鑑をはじめて、早6年。いろいろなことを積み上げてきたからこそ、知ってもらいたい実績があり、自信を持って提供できるサービスがあります。あらゆる角度から地域の産業に貢献できる自信があるからこそ、「あれもこれもできるんだ!」と伝えたいのです。

 

でも、です。
相手は僕らのサービスの一部は望んでいたとしても、今この瞬間には、すべてを望んでいない。そう、多くの場合、フルコースを望んでいるわけではないのです。

 

ひとつひとつの産地、ひとつひとつの企業を、ひとりひとりのお客さんと考えたとき、みんながフルコースを食べたいわけではないし、食べたい料理もそれぞれに違う。それなのにすべて提供しようとすれば、本当は目の前に求めている料理があるのに、食べたくなくなってしまいます…。

 

相手が何を求めているのか? 出てくる言葉に、その表情に、本音が隠されています。しっかりと相手の声に耳を傾けて、表情を観察して、心から求めているサービスを提案していくこと。それこそが何よりも大事なことだと今日のプレゼンを振り返りつつ、明日のプレゼンに向けて準備をしたいと思います(ハイボールを飲みながら…)。