不機嫌になる上司って、嫌ですよね…。チームの空気は悪くなるし、メンバーが上司のご機嫌を取ろうとする状況は、生産性を悪くしますから…。
でも、僕はメンバーに対して、不機嫌になってしまうときがあります(反省…)。
メンバーとは関係のないところで不機嫌になり、自己嫌悪に陥ってしまうことも多々あるのですが、メンバーに対して理由がはっきりと存在するときもあります。自己嫌悪に陥るケースは自分の問題だろ! で終わるので、今日は理由があるときの話を。それがタイトルにもある「ドライバーズ効果」の話。
まずは「ドライバーズ効果」を知らない人のために、簡単に解説を。
たとえば、ドライブをしているとき、運転席に座っている人は道を覚えますが、助手席に座る人はなかなか覚えない。そう、同じ風景を観ていても、能動的なドライバーに対して、助手席に座る人は受動的になり、当事者意識が低くなりがちで、道を覚えないのです。これが「ドライバーズ効果」と呼ばれる現象。
たとえば、大事な商談のとき。
たとえば、社内の重要な会議のとき。
どの企業の会議でも同じことが言えると思いますが、“運転席に座る”人と、“助手席に座る”人にわかれます。
正直に書くと、他社の社員と比べても積極的だと自信を持って言える手仕事図鑑のメンバーでも、運転席に座ってほしいのに、助手席に座ってしまうことがある。そのときの表情、いきなり話を振られたときの対応、次の話題を想定した準備、メモの取り方、商談や会議が終わったあとの動きなどを観察していればすぐにわかります。そのときに僕は、とても不機嫌になります(本当は不機嫌なんかになりたくないのですが…)。
助手席に座っている人は、成長もしないし、信頼もされない。結果も出せないから、誰かを喜ばせることもできず、仕事も楽しくならない。本当にもったいないのです。僕は運転が下手くそ(=スキルが足りない)なことについて、メンバーに不満を持つことはありません。自分自身もまだまだ下手くそですから。それは今この瞬間にはどうすることもできない。時間をかけて、磨けばいい。でも運転席に座る(という意識を持つ)ことは、今すぐにできることなのです。
自分以外にも、その運転席に座りたい人がいる。そういう思いを持ちながら、運転席に座り、自分を磨き続けていくことが大事だと僕はいつも思っています。