自分の仕事は、自分でつくる

10年後の「自分」と「仕事」をつくる、行動力の磨き方

1社目で「やりたい仕事ができる会社」に入らなくてもいい

ここ最近、学生さんの就活相談に乗る機会が増えました。相談内容は十人十色なのですが、皆さんから共通して感じるのは、「1社目で失敗したら、その先の人生、お先真っ暗だ…」というくらいのテンションで、深刻に考えてしまっているということ。

 

まだ右も左もわからない中で社会人になるので、そう考えてしまうのは全然不思議なことではありませんが、僕は1社目で「やりたい仕事ができる会社」に入らなくてもいいと考えています。では、1社目の会社は「やりたいこと」ではなく、何で選ぶのか?

 

僕の答えは、「武器を手にするために選ぶ」です。

 

たとえば、伝統工芸が大好きで、伝統工芸に関わり、伝統工芸の世界に貢献したいと考えているとします。いきなり伝統工芸に“仕事で”関わりたいという気持ちを持つことは悪くありませんが、自分自身が関わろうと思えば、仕事でなくても関わることはできます。であれば、どのような『武器=スキル』を使って、この先の未来、自分は伝統工芸に貢献したいのか? そう考えてみるのです。

 

2年前、ニッポン手仕事図鑑に新卒で入社したビデオグラファー、熊谷くんの話をします。

 

彼は日本酒文化の振興、発展に貢献したいと考えていて、日本酒に関わる仕事を探していましたが、あるときふと、「映像(というスキル)で、日本酒の業界に貢献したい! 日本酒の魅力を届けていきたい! と考えて、映像制作ができる僕らの会社に入社しました。そう、彼は映像という武器を持ち、日本酒に貢献しようと考えたのです。ちなみに日本酒に関わるお仕事は、現時点ではしていません。でも、日本酒に貢献したいという気持ちは、しっかりと彼の心の中にあり続けています。

 

自分の話をすると、僕は「20代のうちに」2回転職をして、3つの企業で働きました。それはネガティブな転職ではなく、武器を磨くための転職。小学校、中学校、高校とレベルアップするイメージで転職をしてきました。そして35歳でまた転職をして、37歳のときに満を持して、ニッポン手仕事図鑑を立ち上げたのです。現時点で楽しく仕事をさせていただけているのは、20代のときに何度か転職をして、自分の武器を磨いてきたからだと思っています。

 

だから、1社目で「やりたい仕事ができる会社」に入らなくてもいい。どんな武器を持って、自分は社会に貢献していきたいか? そう考えてみてもいいかなと思います。そう、「勝負は30代になってからだ!」そのくらいでいいんじゃないかな、と。