ビジネスは「争い」ではありませんが、勝ち負けがついてしまうシーンが多々あります。僕らの仕事の身近なところで例を挙げると、自治体の「プロポーザル(=複数の者に目的物に対する企画を提案してもらい、その中から優れた提案を行った者を選定し、業務を委託すること)」。勝てば受注ですが、負ければ、1円にもなりません。
手前味噌な話ですが、今年は今までに勝てなかった大きなプロポーザルにも、単独で勝てるようになりました。それは一緒に働くメンバーの頑張りでもあり、ニッポン手仕事図鑑というブランドが少しずつ育ってきたからでもあるのですが、僕はもうひとつ、“要因”があると考えています。
それは、「負け方」を習得したから。
これだけだと、なんのこっちゃ? だと思いますので、説明をすると…。
勝ち負けがある以上、どうすれば勝てるか? を必死に、そして本気で考えるわけですが、それと同時に、「もし負けるとしても、『負け方』は大事だ」と、ここ最近は強く意識をするようになりました。
その結果、もし負けたとしても「どんな爪痕を残せるか?」「どんな印象を残しておくか?」「自分たちのモチベーションや自信につながるか?」と、次につながる“負け方”を本気で考えた結果、勝てる確率が上がったのだと思っています。事実、負けたとしても、得られるものは多く、そして大きくもなった。
同じ「負け」でも、負け方が良ければ(=未来につなげることができれば)、それはある意味での“勝利”にもなる。
負け方を本気で考えて、次につながる負け方を習得する。勝率を上げ、成長するスピードを上げるために、とても大事なことだと思うのです。