自分の仕事は、自分でつくる

10年後の「自分」と「仕事」をつくる、行動力の磨き方

「最短距離」がいつも、ベストであるわけではない

僕がビジネスで大事にしていること。
それは「スピード」と「行動力」。そして、「地道(継続)」と「丁寧さ(サービス精神と思いやり)」です。

 

その中でも「スピード」の重要性については、事あるごとにさまざまな表現で伝えていますが、でもこれは決して「“最短距離”で行け!」「“最短距離”が大事だ!」と言っているわけではありません。

 

たとえば。
ニッポン手仕事図鑑には今、80本以上の動画が公開されています。過去に被写体となった職人さんからお金をいただいて制作したことはなく、企業からのスポンサードや資金調達も行わず、5年という時間をかけてじっくりと、ほぼすべての映像を自費で制作し、今のニッポン手仕事図鑑の形になりました(一部、国のプロジェクトで制作した動画もあります)。

 

考えるまでもなく、これは“最短距離”ではありません。

 

体力のある企業であれば、がっつりと予算を使えば、1年もあれば十分に制作できてしまう本数です。そう、予算を使えば、最短距離で今のニッポン手仕事図鑑の形にすることができる。でも、僕はその道が選べたとしても(現実は選べなかったのですが…)、あえて5年の歳月を“かけた”と思います。

 

形が同じであっても、予算がない中で5年という時間をかけたものと、大きな予算を使って1年でつくったものでは、中身がまったく違う。
そこには試行錯誤して、工夫してきた歴史があるし、たくさんの人とやりとりした時間もある。悩んだ時間も、喜んだ時間の長さも違う。そう、“中身”が違う。確かに時間はかかりましたが、その中で最大限のスピードで動き、僕らは成長してきた(時間とともに、強みや魅力を増やしてきた)。

 

どちらが正解か? と議論するつもりはありません。それは誰にもわからない。
でも、“最短距離”を進むことがいつもベストであるわけでない。今日はそれを書きたかったのです。スピードを上げていくことは、とても大事なことですが…。