自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

「大学生のうちにやるべきこと」記事まとめ【9選】

SNSを眺めていると、「優秀だなぁ…」と感じる大学生が“簡単に”、そして数多く見つかります。起業していたり、学生団体で活躍していたり、さまざまな賞を取っていたり…。そんな彼らと自分自身を比べて、「なんて自分はダメなんだ…」と感じてしまう学生さんも、きっと少なくないと思います。

 

でも、改めて考えてみると、勝負は社会人になってから。起業も学生団体での活躍も価値ある行動ですが、それ以外に、もっと小さいけれど大切なアクションがあると個人的には感じていたりもします。

 

この記事では、過去にこのブログ『自分の仕事は、自分でつくる』の中で、「大学生に伝えたいこと」について書いた記事をまとめてみました。今、皆さんがやるべきことを改めて考えることに、少しでもお役に立てば幸いです。

押し付けず、相手の価値観や経験を尊重する

「『おじさん』とは、価値観と経験を押し付ける人のことを言う」と、ある人がおっしゃっていました。僕のように40代にもなると、それなりの価値観を持つようになり、それなりにいろいろな経験もしてきているので、ついつい下の世代に自分の価値観や経験を押し付けてしまうことがあります。でも、それは中年だけの話ではありません。

 

最近感じているのは、社会に出て間もない若者や大学生の中にも、自分の価値観や経験を押し付ける人が、決して少なくないということ。若い世代の人でも、意外に“おじさん”や“おばさん”は多いんだな、と。自分の価値観や経験を誇るのはいい。大切なのは、若いうちから押し付けず、相手の価値観や経験を尊重する癖をつけることです。

「どうせ、わたしなんか…」を、一旦やめてみ

僕を見て、「いつも自信満々ですね」という人がいます。そう見えるなら、それは今、ブログを通して誰かに「ヒント」や「元気」を与えられていると、少し実感できているからかもしれません。

 

誰かにヒントや元気を与える手段は、見つけようと思えば、いくつもあります。僕の場合は、それがブログだっただけ。ブログに限らず、SNSでの情報発信やリアルなコミュニティでの発信を1年間、毎日続けていれば、間違いなく“誰かひとりの人生”の役に立っていると実感できる日が来る。断言します。

 

だからこそ、はじめる前に「どうせ、わたしなんか…」を、一旦やめてみましょう。「自分に自信が持てない人」が、誰かにヒントや元気を与えるには、どんなことができるか? と、まずは考えてみる。小さく一歩一歩、前を向いていきましょう。

そのコミュニケーションは、何のためか?

京都のあるトークイベントに出たとき、僕はあえて、「消費者を教育する」という言葉を使いました。するとこの言葉に対して、発展的かつ建設的な意味で、異論を唱えてくれる方が何人かいらっしゃいました。僕の中では「教育=共育」という意味合いが強く、上下という関係性の意味合いや押しつけの意味を込めたつもりはありませんでしたが、受け取った人の中にはそうではない解釈や捉え方の人がいたわけです。

 

ひとつの単語の意味は、みんなで同じ辞書で調べるようにはいかないし、“自分の辞書の中にある意味”で伝えても、当然相違は出てくるもの。どちらが正解というのは決してなく、ここには考え方や価値観、経験の違いがあるのみです。

 

ひとつの単語に込められた意味はひとりひとり違う。その解釈をお互いに理解をし合うことが、コミュニケーションなのだと最近強く思います。だからこそ、大学生である今からたくさんの人と言葉を交わし、コミュニケーションを取ってほしいと思うのです。

「インプットして終わり」にしない

「インプットして、終わり」にしない。僕は日々、このことを強く意識しています。すべてのインプットは「次の行動のきっかけ」でしかないし、次の行動を起こさない限り、そのインプットも価値がなくなってしまうと、個人的には思っているからです。

 

人は油断をしてしまうと、「インプットして、“満足をして”、終わり」になってしまうものです。そして、結局インプットしたままにしてしまうことも多い…。そう、インプットした情報に価値が生まれるのは、“次の行動を起こしたとき”なのです。

結果を出すことに、そんなに焦らない

大学生と話をしていて、感じること。それは「早く結果を出さなければ…」と、結果を急ぎすぎている…ということです。なぜ急ぎすぎるかと言うと、今はSNSなどで結果を出している同世代が“何人も見えてきてしまう”から。

 

もちろん、20代で結果を出せることは素晴らしいし、結果を出したからこそ、できる経験もある。でも、そこには副作用もあるのです。20代で結果を出してしまうと、本当なら言ってもらえるアドバイスや指摘も「あの子は結果を出しているから…」と躊躇する人が増えてくるのです。

 

つまり、本来なら言ってもらえたアドバイスや指摘も、結果を出すことで言われなくなるケースは少なくない。長い目で見たとき、失っている(=得られない)ものもあったりするのです。だから、結果を出すことに、そんなに焦らなくてもいいと僕は思います。「言われなくなる」のは、本当に怖いものです。

「遅かった…」という悔しい経験を大学生のうちに

今、ニッポン手仕事図鑑には、10人を超える大学生インターンがいます。お世辞抜きに、可能性に満ち溢れた人材。そんな希望に満ちた学生に、僕が“今のうちに”、肌感覚で体験しておいてほしいことがあります。

 

それは、「朝一でやっておけば受注できたのに、その日の夜に後回ししたために、受注できなかった…」「今日動いておけばライバルに勝てたのに、明日に後回しにしたから、負けてしまった…」という経験。ビジネスにおいては「先に出した80点」と「遅れて出した100点」だったら、「先に出した80点」が勝つケースが多いのです。 

 

『結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる』というタイトルのビジネス書がありますが、これは本当、そのとおり。これを肌感覚で理解している人はどんな状況になっても強いし、これが肌感覚で理解できない人(が、ほとんどですが…)は、勝負所で負けていく…。もちろん、質も大事ですが、僕はスピードが何よりも大事だと思っているので、「遅かった…」「もっと早くやっておけばよかった…」という悔しい経験を、早めにしておいてほしいと思っていたりします。

ひとつひとつ、必死に向き合ってみる

「必死になるのは、かっこ悪い」
時代の流れなのか、ここ数年は特に「必死」になることについて、否定的な意見が多く聞こえてくることが多くなったように感じます。しかし、あえて強めの表現をさせていただくと、「必死になれないことのほうが、かっこ悪い」と思っています。

 

僕は「必死=今の自分ができる100%を尽くすこと」だと考えています。正直、何が正解かどうかはわからないし、ここで「必死になることが正しい!」と、断定できるだけの考えも理論も、今の僕にはありません。

 

でも、今の僕が自分自身に言えるのは、必死になるからこそ、結果が出せるし、必死になるからこそ、仕事も楽しくなる。だから僕はこれからも、痛々しいくらいに必死になって、実力を磨き、楽しい仲間たちと、楽しい仕事をしていきたいと思うのです。
皆さんもぜひ、まずはひとつひとつ、必死に向き合ってみてください。

足りないのはインプットする時間ではなく、泥臭く動く時間

誰かが成功したやり方“だけ”を表面的に真似しても、人を喜ばせることはできないし、価値を生み出すことはできません。つまり、結果は出せない。

 

確かに「やり方やレシピ(=ノウハウやテクニック)」を学ぶことは大事です。でも、それを活かせるかどうかは、また別の話。人生の先輩たちが結果を出してきたやり方を活かせる人とは、「泥臭く動いてきた経験」がある人なのです。

 

今は、レシピだけを持っている人が多いと感じます。そして、そのレシピを活かせていない(=お客様を喜ばせることができず、お金を払う価値を生み出せない)。「本をたくさん読んでいるのに…」「結果を出している人のSNSをチェックしているのに…」と、嘆いている人は少なくありませんが、足りないのはインプットする時間ではありません。そう、足りないのは、泥臭く動く時間です。

「もうひとつの指示」を想像する癖をつける

たとえば、「明日のA社さんへのプレゼン、先方のBさんとCさん、そしてD部長の3名が同席されるみたいだから、プレゼン資料を一式準備しておいてね」と、先輩から指示されたとします。その指示をシンプルにまとめると、「プレゼン資料を3人分、用意しておいてね」ということ。でも、そこには“その指示以外の指示”も含まれています。

 

言うまでもなく、プレゼンターである指示を出した上司や先輩の分も用意しておいてね、という指示は含まれるし、プレゼン資料に別添する資料がいくつかある場合だったら、「相手に渡しやすいよう(受け取りやすいよう)に、クリアファイルに入れておいてね(説明する順番に並べて入れてね)」という指示も含まれていたりする。

 

今、大学生や社会人3年目までの人と接することが多いのですが、すべて指示してもらえるのは、“今のうちだけ”だということを、改めて伝えておきたい。それ以上の年齢になると、「思考停止で、想像力がない…」と一刀両断されてしまうわけです。だから、今のうちからひとつの指示の中にある「もうひとつの指示」を想像する癖をつけておきましょう。

まとめ-大学生のうちしかできないことを -

以上が、「大学生のうちにやるべきこと」記事まとめ【9選】」でした。
記事の中でも触れましたが、大学生と接する機会が増える中で感じるのが「スピードの大切さ」です。

 

この記事を読んだことは、皆さんにとってもひとつのアクションです。でも、この記事を読んだだけでは血や肉にはなりません。泥臭くできることからひとつずつ、そしてスピーディに動いていく。これをコツコツ続けることで結果がついてきます。

 

「大学生のうちにやるべきこと」は言い換えると、「大学生のうちだからできること」でもあります。今だからこそ、言ってもらえるアドバイスもあれば、許される失敗もある。人生の貴重な数年間を無駄にしないように、今日から行動してみてください。