僕には社会人としての、そして今の自分の仕事の基礎を徹底的に叩き込んでくれた“師匠”がいます。
その師匠の弟子(部下)になったばかりの頃、企画書を1本書くたびに、お客さまにメールを送るたびに、資料を作成するたびに、日報を提出するたびに…いつもいつも…というのは若干大げさですが(「そんなに言ってないよ!」とお叱りを受けそうなので…)小言のように言われていたフレーズがあります。
「そこに、愛はある? 愛がないよね…」
もちろん、相手への恋愛感情などではなく、ここでいう「愛」とは、“気遣い”や“配慮”や“ユーモア”のこと。
たとえば、企画書やメールを書くときに、「こうしたら、相手はわかりやすいかな?」「こうしたら、もっと嬉しいよね?」と、一歩立ち止まって考えること。僕の師匠は何よりもこの小さな気遣いや配慮、そしてクスッと笑えるようなユーモアを大事にしていました。
とにかく僕は日々「愛がない」と言われ続けたので、ちょっとした資料を作成したり、ちょっとしたメモを残すときも、少しずつ愛(=気遣い、配慮、面白さ)を意識するようになって、そこから自分を評価して、仕事を任せてくれる人も増えてきました。もちろん、40代になった今も、まだまだ至らないところはありますが、でも「愛」を忘れず、日々仕事をしています。
「そこに、愛(=気遣い、配慮、面白さ)はあるか?」
企画書を書くとき、メールを送るとき、日報を提出するとき…いつも頭の中の片隅にこの言葉を置いておくと、仕事は断然面白くなる。間違いありません。