「部下」という言葉を調べてみると、『組織などで、ある人の下に属し、その指示・命令で行動する人』とあります。プライベートでの付き合いも当然あるかとは思いますが、その「指示」「命令」は原則、所属している会社の“業務内”の範囲でのことです。
で、僕自身の話。
僕は以前勤めていた会社に、「師匠」と呼べる人がいました。
「どうしても、この人の下で学んでみたい!」と当時の会社の社長に直談判して、直属の“部下”にさせていただいたのですが、僕はあえて、「部下」ではなく、「弟子」という立場に身を置くことにしました。
部下と弟子は、なにが違うのか?
あくまでも僕の解釈ですが、僕の中にある「部下」は冒頭でも書いたように、所属している会社の業務内での役割。「弟子」とは、その人のプライベートの時間までも共有させてもらい、考え方や立ち居振る舞いを学べる立場だと捉えています。そう、あくまでも僕の解釈です。
その結果、自分を「部下」と位置づけていた頃に比べて、「先回り」で次に何をするべきか? と、自分の次の行動について、瞬間的に想像力を働かせることができるようになりました。今振り返ってみても、有意義なトレーニングになっていたと思います。
「弟子」と書くと、「今の時代に合わないよね…」という声が聞こえてきそうですが、でも僕は、「弟子」になって、想像力を磨いてもらえて、本当によかったと思いますし、尊敬する人、憧れる人と一緒に行動することで、見えてくること、学べることがたくさんある。
だから、「弟子」という選択肢も、今の時代だからこそ、悪くないと思うのです。