「デビュー作『不夜城』での初候補入り以来23年、7回目ノミネートでついに受賞を果たした」
今日、スマホを眺めていたら、こんなニュースが飛び込んできました。
僕が好きな作家のひとりである馳星周さんが、直木賞を受賞されたのです(最近は小説というものから少し離れているので、ここ数年の作品は読んでいない…)。
馳星周さんの小説が好きでよく読んでいて、書評家としても有名だったので、書評本も読んでいましたし、もがき苦しみながら文章をつむいでいく作家としての生き方も好きで、プライベートのエッセイやインタビュー記事などもよく読んでいました。
ある日のコラムで、馳さんはこんなことを書かれていました。
「書くことを1日休むと、昨日までの自分に戻すのに、7日はかかる。だから、毎日何かを書いている」
この言葉は僕の中で、ずっと強く残っています。
「1日休むと7日はかかる」というプロのレベルでの話ではありませんが、幼少の頃から本気で取り組んでいた野球で、何度かそんな感覚になったことがあったので、「そうか、文章を書くということ(=ビジネス)もスポーツと同じで、1日休むだけで“錆びる”ものなんだな…」と、まだ20代前半の僕は教えてもらったのです。
そこからは文章だけでなく、アイデアを出すといった“自分が勝負していくスキル”については、「休むことで、錆びさせてはいけない」と考えるようになりました。そして、もし休んでも、昨日までの自分に戻すためには7日かかるので、勝負どころでは自分を戻す時間をしっかりと取ってから勝負するようになったのです。これ、本当に大事なことです。
デビューから23年、7回目ノミネートで。
そう、何かを掴むには、時間がかかる。また馳さんに刺激とエネルギーをいただきました。受賞、おめでとうございます!