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『言葉を仕上げる時は、見た時にどう感じるかまで心を配りたい』と、あのコピーライターは言った

僕が今、積極的にオススメしている本のひとつに、コピーライターの阿部広太郎さんの『心をつかむ超言葉術』があります。

 

昨日の深夜、僕がその本から一部引用したツイートに対して、「確かにそうだよね。納得!」と、新たな気づきを得てくれた人がいたので、このブログでも書いておこうと思います。

 

まずは、僕が本から引用した部分をご紹介します。

『(前略)人は言葉を耳だけではなく、目でも認識している。「恵比寿地元食堂」でも、意味はもちろん通るが、連打するように漢字が続くと固い印象も出てしまう。
「恵比寿じもと食堂」と、平仮名で書いた方が柔らかさと親しみやすさも出て、目で見た時にも気持ち良い。 いい名付けには必ず「意志」がある。根底にある思いに触れた上で考えること。 そして、言葉を仕上げる時は、見た時にどう感じるかまで心を配りたい』

 

そして、その引用に続けて、僕は自分の言葉でこう書き加えました。

 

『ニッポン手仕事図鑑が「日本手仕事図鑑」じゃないのは、そういうこと』

 

トークイベントに参加したときや、大学での授業のときに「なぜ『日本』ではなく、『ニッポン』なのですか?」と聞かれることがあるのですが、答えはシンプルに、「言葉を仕上げる時は、見た時にどう感じるかまで心を配りたい」からです。

 

『ニッポン手仕事図鑑』と『日本手仕事図鑑』。
どちらが良い悪いでなく、このふたつを並べたとき、受け取ったあなたの心の中では、どのような印象の違いがあるでしょうか? そこに、僕の「意志」があります。

 

僕はだから、企画書やSNSの文章、キャッチコピーを書くときには、それぞれの役割を考えて漢字とひらがなのバランスを考えるし、あえてカタカナを使うこともある。もちろん、フォントや行間にも意識を向けますし、SNSでの投稿時は改行も意識します。僕もまだまだのレベルですが、でも、言葉を仕上げるときは、見た時にどう感じるかまで心を配りたい! と、僕なりには意識をしているのです。

 

最後に余談ですが、僕はニッポン手仕事図鑑を「日本手仕事図鑑」と間違える人を、嫌いになったり怒ったりもしませんし、二度と仕事はしたくない! とも思いませんが、言葉の感度のレベルはこのくらいだと、ある意味でズバッと(静かに心の中で)切り捨てています。なぜなら、そこに意識がないから、間違いに気づかない。これを見極めておかないと、繊細に言葉を扱わなければならないシーンで失敗をしてしまうからです。

 

最後にもう一度、念押しで書いておきますが、言葉を仕上げるとき、見たときにどう感じるかまで心を配ることは、とても大切なのです。