『厳しく指導することが難しい時代に、誰が(自分を)教育するのか? それは、自分自身です。先の見通せない時代に、誰かが正解を持っているわけではない。だからこそ、自分を自分で教育する。それが必要不可欠になっていると感じる』
イチローさんがトヨタに入社した新入社員の皆さんに向けたビデオを観たでしょうか? まだご覧になっていない方は、YouTubeにアップされているので、ぜひご覧になってみてください。冒頭のメッセージは、その一節を抜き出したものです。
「自分で自分を教育する」とは、どういうことか?
僕は「自分で自分に“問い”を投げ続ける」ことだと、個人的には解釈しています。
連日、コロナウイルスの話題を持ち出して申し訳ありませんが…。
たとえば、「緊急事態宣言はなぜ出さないのか?」「布マスク2枚なんて意味があるのか?」と、政府の対応に疑問を抱えている人も多いと思います。「政府はバカじゃないのか?」と条件反射的に反応している人も見かけますが、当たり前ですが、一定の頭脳の人が集まって議論されているので、そこには理由があります(ここでは書きませんので、調べてみてください)。
ちなみに僕は、自民党の支持者ではないですし、支持政党もありません。まあ、それはさておき、緊急事態宣言を出す出さない、布マスクを配布するしないについては、正解はないと思っていますし、同時期に(ABテストのように)両方試せるわけではないので、正解は誰にも出せないと思っています。そう、イチローさんがおっしゃっている時代なのです。
だから、自分に問い続け、自分の頭で考え続けることが「教育」であり、何よりも大事なことなのです。今は誰もが自分を守ることに必死で、他人を守る余裕も教育する余裕もなくなってきている。だからこそ、自分で自分を守り、自分で自分を教育していかなければ、この先の厳しい時代を生き残ってはいけないのです。
僕は「自分で自分を教育する」ということをこのように解釈していますが、これもまた正解はない。だからこそ、自分の頭で考えて、ひとりひとりが答えを出していくしかないと思うのです。