「目標設定が、いつも弱気な数値になってしまう…」
「締め切りに追われて、ついつい逃げたくなる…」
日々仕事をしていると、自分の「弱さ(甘さ)」を痛感するシーンが誰にでも当たり前のように訪れます。それも、頻繁に訪れます。人間なので、弱いのは仕方がない。
でも、弱いままでは、ダメだったりする。根性論を語るつもりはありませんが、弱さを少しでも克服していかないと、仕事は面白くならないし、楽しい人ともつながることができない。だから僕は、少しずつでいいから、弱さを克服していったほうがいいと考えています。
でも、どうやって?
ここでひとつ、僕なりの方法論を伝授。
「ルビッチなら、どうする?」
これは、名作「アパートの鍵貸します」の映画監督、ビリー・ワイルダーの書斎に貼られた紙に書かれた言葉。ルビッチとは、ワイルダーの師匠である映画監督です。ワイルダーは筆が止まると、その貼り紙を眺めながら「ルビッチならどうする?」と、解決の糸口を見つけていたそうです。ちなみに、あの三谷幸喜さんも創作で行き詰まると、同じ手法で乗り越えてきたとか。
そう、この方法を利用するのです。
あなたが憧れている“あの人”は、ただかっこよく生きていて、仕事ができるだけでなく、きっと強さを持っている人。自分が「弱気になっているな…」と感じたとき、その人のことを思い浮かべて、「◯◯さんなら、どうするだろう? このくらいの数値を掲げて、公言するだろうな」「◯◯さんなら、どうするだろう? サウナでも入ってサッパリしたあと、徹夜で納期に間に合わせるだろうな」と考える。すると、憧れの“あの人”が、背中を押してくれるような感覚になるわけです。そしてその思考を繰り返しているうちに、自然と◯◯さんが乗り移ったような思考で考えられる強さが、少しずつ身についていく。
「三浦知良選手なら、こんなとき、どうするだろう?」
「小山薫堂さんなら、こんなとき、どうするだろう?」
このふたりだけでなく、僕には何人も「◯◯さんなら、こんなとき、どうするだろう?」と考える◯◯さんがいます。弱さを克服したいときの方法論のひとつとして、頭の片隅に置いておく価値は(きっと)あると思います。