自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

その「リスク」や「不安」は、姿がはっきり見えるまで“近づく”こと

明日は産業能率大学で、はじめて授業を行います。
ここ最近、学生の前でお話をさせていただく機会が多いのですが、「社会人の話を聞く機会が今までなかったので、とても刺激になりました」というレポートやアンケートをいただくので、明日も学生の皆さんが新しい一歩を踏み出すきっかけになるような、そんなお話ができればな、と。

 

で、今日の本題。

 

僕がニッポン手仕事図鑑を立ち上げたときの話をすると、「リスクはどう回避してきたんですか?」「不安はありませんでしたか?」というような質問をよくいただきます。ただ、そこで僕が逆に「どんなリスクや不安があったと思います?」と聞くと、すぐに答えられなかったりする…。そう、「新しいことをはじめる=リスクと不安と戦う」と漠然と思い込んでいる学生は、意外に多いような気がするのです。

 

ニッポン手仕事図鑑というメディアを立ち上げるにあたり、新規事業の予算で与えられたのは、たったの5万円。だから、これが失敗したら、会社が潰れる…給料が減る…というリスクを背負っていたわけでもありませんし、個人的に借金をしたわけでもない。同時進行でお給料を稼ぐための仕事もしていましたし…。その部分でのリスクはありませんでした。

 

誰かに批判されるかも…ということもリスクや不安の要因なのかもしれませんが、自分が世の中に対して、人に対して、間違っていないと自信を持って言えることをしていれば、批判されることはないし、守ってくれる人も出てくると信じてやってきました。事実、遠くから小さな声でバカにしたり、自分の仕事が思い通りにいかないことへのイライラが募り、あることないこと言う人もいましたが、5年間やってきて、具体的な被害を受けたことはありません。ま、影で何かを言う人の声なんて、そんなに影響力もないし、誰も信用しないものです。

 

とにかく伝えたいと思うのは、新しいことにチャレンジすることに対して、大きなリスクや不安があると決めつけないこと。
もちろん、リスクや不安がゼロになることはありませんが、自分が考えている以上に、それは小さなかったりするし、小さくもできたりする。僕が日々自分自身に言い聞かせているのは、姿がはっきりと見えないリスクや不安は、姿がはっきり見えるまで“近づく”こと。そうすると、そこには何もなかったり、泥棒か!? と思ったら可愛い子猫だったり、聞こえてきていた声が“空耳”だったりするようなことが多いのです。