自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

これからのマーケティングは、「純烈」に学べ

ニッポンものづくりフィルムアワード』の表彰式後、ニッポン手仕事図鑑の「認知度」と「説得力」は急激に上がりました。
松浦弥太郎さん、加藤浩次さんが審査員として参加してくれて注目度も上がり、翌日には朝の情報番組のスッキリで取り上げられ、3日前にはTOKYO MXでも表彰式の様子が放送されたからです。今までは意識的に探さないと見つからない動画メディアだったのが、地上波で紹介されて、一気に多くの方に知ってもらうことができました。本当にありがたいことです。

 

ただ、そんなニッポン手仕事図鑑を見て、「一気に行ったねー!」という方がいますが、それは大きな間違い。僕らはこの4年と9ヶ月、投資できるお金が本当に少なかったので、お金をかけずにできる地道な活動を、それこそ必死にやってきたので、一気に! という感覚はありません。むしろ、のんびりとここまで来たなぁと、そんな感じです。

 

僕らと並べることも恐縮ですが、男性歌謡グループの「純烈」の新曲「純烈のハッピーバースデー」の出荷枚数が、10万枚を突破したというニュースを今日読みました。10万枚にたどり着くまでにかかった時間は、4ヶ月半。紅白歌合戦に初出場したときの「プロポーズ」は7カ月以上かかって10万枚を販売したそうなので、スピードアップはしているものの、人気のアーティストやバンド、アイドルに比べると、10万枚まで行く時間はとてもゆっくり。一気に行ったわけではありません。

 

純烈のことはほとんど知らないのですが、たまにテレビなどで見かけると、全国を飛び回り、地道に営業を続け、丁寧に、そして愛情を持ってファンサービスをしていると感じます。もちろん、自分たちにこれからも魅力を感じてもらうためには、どうすればいいんだろう? と本気で考え、自分たちの魅力も日々磨いているはず。だからこそ、じわじわとファンが増えて、熱いファンがついてきてくれる。

 

花火を打ち上げよう(=一気に知名度も、収益も上げよう)として、運良く上手くいったとしても、一気に増えたファンは一気に離れていくことが多々ある。でも、地道に関係性を築いていったファンは、一緒に歩みながら、いつまでも応援してくれる。これからの時代のマーケティング(ファンづくり)は、“時代のツール”を使って、一気に行くことを考えるのでなく、“時代のツール”を使いながら、地道に行くことだと僕は考えています。これはビジネスマンも企業も同じ。

 

一気に行きたいときこそ、地道に行く。
これからもこのスタンスを崩さず、僕らはやっていきたいと考えていますし、純烈からも学んでいきたいと思います。