いよいよ来週の25日、ニッポン手仕事図鑑“初”の映像コンペティション『ニッポンものづくりフィルムアワード』の表彰式が開催されます。
思いつきで「えいっ! やーっ!」ではじめてみたコンペティションですが、多くの協賛企業に恵まれ、たくさんのクリエイターとも出会えて、本当に意義のあるイベントになりそうです。表彰式も増席するくらいの招待客が集まり、とにかく今から楽しみで仕方ありません。緊張はすると思いますが…。
さて、今日の本題。
この内容をこの場所で書くことを少し躊躇したのですが、でも大事なことだと思ったので、詳細をぼかしつつ書いてみたいと思います。
それは、ある応募者のお話。
最終選考に残りながらも、残念ながら入賞からは漏れてしまいました。その方は地方に住まれていることもあり、表彰式に参加するかをとても迷っていたそうです。
結論からすると、ご参加いただけるそうなのですが、実は周囲からはこのような言葉を言われたそうなのです。
「受賞していないのに、行く価値がない」
そう、だからこそ、その人は最後まで表彰式に参加するか、迷っていた…。
これを聞いて、皆さんはどう思われるでしょうか?
僕は受賞していないからこそ、逆に、行く価値が“ある”と考えています。
なぜなら、なぜ入賞できなかったのか? そこにどんな差があったのか? 受賞者はどんな想いで被写体と向き合っていたか? など、自分を成長するためのヒントが、その場所にはたくさん落ちているからです。書き方を変えると、自分が作品を応募して、落選したコンペの表彰式以上に学びがある機会は、日常生活の中ではなかなかないのではないかとさえ思っています。
そして改めて書くまでもなく、そこには審査員や受賞者だけでなく、ニッポン手仕事図鑑を応援してくれている企業の方もいる。そう、もしかすると、運命を変えるような出会いがあるかもしれない。何か化学反応が起きる可能性を、秘めているのです。
「受賞していないのに、行く価値がない」
「受賞していないからこそ、行く価値がある」
どちらが成長する人の発想か? どちらが次のチャンスを掴む人の発想か? もう、答えを書くまでもないと、僕は思っています。