あなたには、「敵」がいますか?
「敵」とまでは言えなくても、敵対行為、攻撃的な行動を取ってくるような関係の人は、社内外を問わず、ひとり、ふたりはいる人がほとんどだと思います。そんな人に対して、あなたはどんな行動を取りますか? ただただ、避けているだけでしょうか?
「アメリカ合衆国建国の父」として讃えられている、ベンジャミン・フランクリンの話をしたいと思います。
フランクリンは政治家としてはもちろん、印刷業でも成功した経営者であり、僕は知らなかったのですが、調べてみると、避雷針や遠近両用メガネ、ロッキングチェアーなどを発明した物理学者でもありました。調べれば調べるほど、とんでもない人です…。
そんなフランクリンの、政治家時代のエピソードをひとつ。
フランクリンに対して、敵対行為を取る議員が現れたときのこと。
彼は「いい度胸だ! 真っ向勝負だ!」とはならず、その議員に1通の手紙を書いたそうです。その内容は「珍しい蔵書を持っていると聞いたので、ぜひお借りしたい」というもの。そして、本を借りたあと、再び手紙で感謝を伝えたところ、敵対行為を取っていた議員はフランクリンに好意を持つようになり、ふたりの関係はなんと、その議員が亡くなるまで続いたそうです。
そう、フランクリンは「今日の敵」を、「明日の仲間」にしてしまったのです。ほんのちょっとの、コミュニケーションで。
「今日の敵」に、このようなコミュニケーションを取ることができますか?
僕はまだまだ未熟なので、相当な努力をしないとできなかったりしますが、これがスマートにできるようになると、「明日の仲間」はきっと増えるに違いありません。
明日、「今日の敵」の懐に、一緒に飛び込んでみませんか?