目の前に、「ボクは、野球が上手くなりたい!」と話す野球少年がいるとします。
でも、キャッチボールも上手にできないのに、変化球を投げる練習ばかりしている。あなたは、何と言ってあげますか?
上手く投げるコツ、理想のバッティングフォームが書かれた本ばかり読んで、壁当ても素振りもやっていなかったら、何と言ってあげるでしょうか?
「変化球の握りとか投げ方を覚える前に、まずはしっかりキャッチボールができるようになろう」
「本を読んで勉強することも大事だけど、まずは毎日、素振りと壁当てをやってみよう」
きっと、そんなふうにアドバイスをしてあげると思います。
「全然仕事ができるようにならない…」
「求められているクオリティに届かない…」
「何度も同じ指摘をされてしまう…」
本当は潜在能力が高く、ぐんぐん成長できる人のはずなのに、20代、30代で伸び悩んだり、仕事でつまずいている人は少なくありません。なぜか? そのほとんどが「基本」をおろそかにしているからです。
そう、キャッチボールもできていないのに、変化球を投げる練習ばかりしていたり、壁当てや素振りをやらずに、本ばかりを読んでいたりする。驚くほどに、そういう人が少なくありません。当然、仕事ができるようになるはずもありません。「はっ! 自分のことだ…」と思った人は、今すぐに「わたしに欠けている基本は何でしょうか?」と上司や先輩、尊敬する人に聞いてみてください。答えはきっと見つかるはずです。
キレのいい変化球を投げるのも、特大のホームランを打つのも、地道に壁当てや素振りをして、基本を身につけてこそ、なのです。