自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

“良い”キャッチコピーを書くためのトレーニング 〜それっぽい表現に、“逃げてはダメ”!〜

「“良い”キャッチコピーを書けるようになるには、たくさんのキャッチコピーがまとまって紹介されている本とかを読んだほうがいいですよね?」

 

先日、長野県茅野市で開催した、信州鋸の「情報発信インターンシップ」の参加者のひとりに、僕はワークショップ中にこんな質問をされました。もちろん答えは「イエス」ではあるのですが、僕はそれだけで終わらせず、ひとつアドバイスをしました。

 

それは、「その中で好きなキャッチコピー(広告)を見つけたら、コピーライターがどんなふうにクライアントにプレゼン(説明)したかを、想像してみるといいよ。当たり前だけど、『何となく、いい感じでしょ』で採用されることはなく、そこには『なぜ、このキャッチコピーがいいか?』のロジックがあって、クライアントが納得してお金を出したポイントがあるから」と。

 

キャッチコピーは短い文章であるため、どうしても直感的な閃きで書いているように思われたりしますが、その短い文章が世に出るまでには、数十枚の企画書で語れるくらいの考え、理由がある。言い換えると、そのくらい深く考えた結果のキャッチコピーでないと採用はされない。そこまで深く考えられるようになるためのトレーニングのひとつとして、僕は「プレゼンシーンを想像してみる」を、よく若い人たちにオススメしています。このトレーニングを重ねることで、書くキャッチコピーの質は大きく変わりますから。

 

そして…。
実はひとつ伝えるのを忘れてしまったことがあるので、たぶん読んでくれてはいないと思うのですが、書いておきます。

 

「“良い”キャッチコピー」という表現をその学生さんは使っていましたが、「“良い”キャッチコピー」とは表現が上手いキャッチコピーではなく、読んだ消費者に何らかのアクションを起こさせるパワーがあるキャッチコピーのこと。表現が上手いのに、アクションを起こすまでには至らないものより、多少表現が下手でも、アクションを起こさせるキャッチコピーこそが「“良い”キャッチコピー」だと僕は考えています。そう、それっぽい表現に、“逃げてはダメ”なのです。

 

とても積極的で、行動力もある参加者だったので、今後の活躍に期待しています。いつか、一緒にお仕事ができるといいなぁ。