僕は明日44歳になるのですが(さりげなくアピール…)、これまでそれなりに企画力、発想力を磨いてきたので、商談の場で求められれば斬新とは言えなくても、アドリブでアイデアを出すことはできますし、手前味噌ですが「アイデアマン」と言っていただけることもあります。
でも、やっぱり僕は天才ではないので、すべての課題や相談に対して、アイデアを出せるわけではありません。急な相談があったときも、瞬間的にアイデアが思いついて、ポンポンと提案できるわけでもない。もちろん、そうなれるように今後も努力は続けていきますが、そんなに簡単ではない。ただ、僕はいつも考えているのは、瞬間的にアイデアを思いつけるようにはなれなくても、瞬間的にアイデアを“提案できる”ようにはなれるということ。
どういうことか?
僕は相談が来る前に、「いつか、こんな相談が来るんじゃないかな?」と先読みして、“依頼される前に”答えを出して(=考えて)おくのです。
もちろん、答えを用意しておいても、相談が来ないことのほうが多い。でも、それは決して無駄にはならないのです。「こういう相談が来るんじゃないかな?」と相手の課題や悩みを想像することも、「もしそんな相談が来たら、これがいいよね」と企画を考えておくことも、効果的なトレーニングになるからです。
急に飛び込んでくる相談に対して、その瞬間に打ち返すことで信頼につながることは多々あります。そう、「また相談に乗ってもらおう」と頼ってもらえる存在になり、未来のチャンスにつながるのです。
アイデアは、“依頼される前に”生まれる。
自分を磨くためにも、相手に喜んでもらうためにも、アイデアをストックしておくことは価値のあるアクションです。もしかするとその結果、準備をしなくても瞬間的に打ち返せる自分になれるかもしれないから。
先日、「プロフェッショナル 仕事の流儀」にも出演された茶師さんの取材に行ってきました。そこでいただいた1枚の御札に、こんなことが書いてありました。今日はその言葉で締めくくりたいと思います。
「努力は天才に勝る。継続は力なり」