昨日書いた記事『「本質を見抜く」ための、たったひとつの方法 ~ 松浦弥太郎さんが教えてくれたこと Vol.1 ~』に続いて、今日も僕がもっとも尊敬する人のひとりである松浦弥太郎さんから学んだことを書いてみたいと思います。
松浦さんはよく若い人に、「成功するためには、どうすればいいですか?」「自分の力で食べていくためには、どうすればいいですか?」と聞かれるそうです。
皆さんは誰かにそう聞かれたとき、どう答えますか?
僕はこれまで、「行動量とスピードで負けないこと」と、そんなふうに答えることが多かったのですが、松浦さんは「とてもシンプルなんですけどね…」と前置きしたうえで、こう答えてくれました。
「詳しくなればいいんです。誰よりも詳しくなればいい」
僕はその答えを聞いたとき、「なるほど」という言葉すら出ないくらいに、スッと心の中に染み渡りました。僕が松浦さんを尊敬しているからではなく、「それが、真理だ」と、心から納得できたのです。
確かに、誰よりも手仕事の世界に詳しくなれば、ニッポン手仕事図鑑の編集長として、自分の仕事がなくなることはないし、僕は成功の定義を「自分がやりたいことを、やれる環境、状況に身を置けること」というふうに考えているのですが、誰よりも詳しくなれば、手仕事や産地の産業を支える仕事が巡ってくることも、疑いようもない。そう、誰よりも詳しくなれば、自分の力で食べていけるようになるし、周囲の人から「成功した」と言われるような存在にもなれる。
僕は昨日、松浦さんからいろいろな話を聞かせていただきましたが、昨日と今日、このブログで取り上げた話題だけを見ても、松浦さんが著書で書かれていることをぶらさずに、「基本」と「丁寧」を大事にされていることがわかります。本質を知るにも、成功するためにも、時間はかかるのです。その現実を受け止めたうえで、どこまで地道に、丁寧に、基本を大切にしながら、努力できるか。自分の心の中にある“何か”を人生で成し遂げたい人は、このことを忘れてはいけないと思うのです。
世の中は今、楽に稼げる! 今すぐに稼げる! スピーディに成長できる! と、そんな声が大きなボリュームで聞こえてきたりします。その声に耳を傾けるか。松浦さんのような人の声に耳を傾けるか。たぶん、そこがあなたの人生の、ひとつの分かれ道かもしれません。
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