こんなツイートを見かけました。
広告会社の営業で「A社の担当だからA社のビールしか飲まない」と誇らしげに言っている人がいるけど、自分がクライアントだったら「いろんなビールを飲む人を担当にしてください」って言う。盲目的な愛はお互いをダメにする。
— 小島 雄一郎 (@you1026) 2018年6月1日
これ、本当にそのとおり。
自分自身もクライアントさんによく同じことを言われてきましたし、僕がPRやブランディングのお仕事をする上でも、ニッポン手仕事図鑑の活動をしていく上でも、ずっと大切にしていることです。
「ニッポン手仕事図鑑」というメディアは、日本が誇る手仕事を未来に残すことをミッションに、職人さんがよりよい活動ができるように応援をしたり、抱える課題を解決するお手伝いをしています。だから日々、いろいろな職人さんと出会います。そして僕には、愛すべき職人さんもたくさんいます。
でも、個人的な感情とは別に、職人さんたちをビジネス的な視点で、客観的に、冷静に眺めることは忘れません。その職人さんにとってのライバルも好きになろうとするし、素晴らしいところは広めていきたいし、必ずしも僕が大好きな職人さんが一番ではない、とも思っています。
そうしないと、いろいろと間違ってしまうのです…。
この視点を忘れてしまうと、ビジネスでは成果が出せないし、自分たちがやることも最終的には職人さんのためにならない。巡り巡って、自分たちのためにもならない。最近、職人さん個人からも、大手企業からも、さまざまなお仕事の相談をいただけるようになりましたが、一昨日と昨日、ふたつのお仕事をお断りしました。自分が盲目的に職人さんを愛してしまっていたら、たぶん受けていたと思います。でも間違いなく、誰にとってもプラスにならなかった…。
とても難しいテーマですが、今これを書きながら思うのは、愛するということは、誰よりも厳しく相手を見てあげることなんじゃないかなぁということです。