2週間前、神戸市へ移住し、現在フリーランスとして活躍している後輩と飲みました。はじめてサシ飲みで、じっくりと語り合えたのですが、話の後半ふと、後輩が「仕事とは関係ない趣味って、あります? そういうのって、あったほうがいいと思います?」と聞いてきました。
趣味。
「人生には絶対、仕事以外の趣味が必要だ!」という人もいれば、「趣味は仕事! 仕事が趣味で、遊び!」と言い切る人もいる。
個人的な話を書くと、ひとりで行く小さな旅も趣味だと言えるし、読書、写真、そしてこのブログも、趣味と言えば、趣味。
ただ、すべてが仕事につながっているので、「趣味」という言葉が正しく辞書的な解釈で当てはまるかというと、ちょっと違うような気もする…。
「仕事とは関係ない趣味って、あります? そういうのって、あったほうがいいと思います?」
後輩の言葉が頭にずっと頭に残っていたからか、ロケで滞在していた印南町で釣り人を見たとき、何だか“疼く”ものがありました。小学校、中学校のときによくやっていて、成人になったばかりの頃、「久々に、行く?」と急きょ地元の友だちと葉山へ行ったきり、遠ざかっていた海釣り。間違いなく10代の頃は趣味と呼べていた海釣り。
居ても立ってもいられなくなり、すぐに釣具屋へ行き、竿とリールと仕掛けを調達し、ビデオグラファーと一緒に、印南港で釣り糸を垂らしました。
アジ3匹と、ウミタナゴ(?)1匹は、民泊のお母さんにおいしく調理していただき、小さかったカサゴはリリースしました。久々のあの感触、たまりませんでした…。
心地よい数時間を過ごしたあとに、スッと心の中に落ちてきた結論。
自分自身との、あるいは仲間との会話を楽しんだり、時の流れを感じ、時間というものの尊さと向き合う時間を、自分は趣味と呼びたいんだな、と。人生に「趣味」は必要か? と聞かれたら、だから「必要です」と答えます。それが辞書的な「趣味」に当てはまるかどうかは重要ではない。大切なのは、今目の前に流れる時間に、幸せを感じることです。
あっ、誰か一緒に、釣りにいきましょう!