わたしに日本酒のおいしさを教えてくれた、創業100年を超える秋田県鹿角市の老舗の酒蔵『かづの銘酒』。
何度か映像も撮らせていただき、社長にもいろいろとよくしていただいたので(今年2月には、大学生たちに酒蔵見学もさせてくれました)、個人的にも全力で応援していた酒蔵が大きな決断をしました。事業継承を目的として、株式会社ドリームリンクという企業の100%子会社になる決断をしたのです。
社長が「かづの銘酒」というブランドを残していくために、積極的に動いていたことも聞いていましたし、社員のことを考えた結果としての決断であるのは間違いないので、外野がとやかく言うべきでもないと思いますし、本音でまったく否定的ではありません。今はただただ、秋田県に37蔵しかない酒蔵のひとつであり、個人的には唯一無二の大好きな酒蔵が、今までと同じように地元の人に愛される酒蔵として残っていってほしい。それを願うばかりです。
それはさておき。
そろそろ地方は、地元の「財産」と呼ぶべきものをどのように残していくか(場合によっては、どのように終わらせていくのかを)、本気で考えなければならない崖っぷちに来ていると思います。もう、待ったなしです。
結論を先延ばしにしがちな、地方の「地元の財産」の未来ですが、結論を先延ばしにしても、いい結果につながることはほとんどありません。地元の「財産」の未来を本気で考えなければならないのは、やっぱり地元の人。そして、不可欠なのは、地元の人の「実行力」と「決断力」なのです。