自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

「本気になれない…」なら、無理はしないほうがいい

映像制作や企画、メディア、地域活性の仕事をしていると、特に若い人から「こんな仕事をしたいんです!」「◯◯ができるようになりたいんです!」という相談をいただくことがあります。正直、大したことはできないのですが、アドバイスや協力できることがあるなら、「いくらでもしたい!」というのが本音です。

 

でもその一歩を踏み出す前に(あるいはゆっくりと歩みはじめてからでもいいので)、自分の胸に問いかけてみてほしいことがあります。
それは、「その目標や憧れに向かって、自分は本気になれるかどうか?」です。

 

今までたくさんの後輩たちを見てきましたが、見ていて苦しいのは、「目標、憧れ、夢はあるけど、本気になれない人」です。
本気になれない(時に自分を追い詰めることができない)と、やっぱり成長ができない。そして、目標や憧れに近づけないことが苦しくなって、そのときに頑張れない自分を自己否定してしまう…という人が少なくないのです。これは時に、不幸を生み出します。

 

私は本気になれないなら、無理はしないほうがいいと思っています。たぶん、本気になれることが、他にもあるはずだから。だから、強迫観念的に目標や憧れ、夢を追わなくちゃ! と、思い込むことはしなくてもいいんじゃないかな、と。
いつか本気になれることが見つかったなら、そのときに全力疾走すればいい。そのときに自分にムチを打てばいい。本気になれることなら、苦しさの中にも、希望がちゃんと見えていますから、“前向きに”歯を食いしばることができます。

 

そう、「本気になれない…」のなら、無理はしないほうがいい。

 

そして、自分自身に問いかけた結果、本気で頑張れると答えが出せた人には、全力で頑張ってもらいたいし、私も全力でアドバイスをしたい。
先日授業を行った成蹊大学の学生さんも、大きな夢を持って、近々オフィスに来てくれるそうです。今年で3年目の受け入れとなる産業能率大学のインターンでは、今年もニッポン手仕事図鑑で働いてみたい! という人がいるようなので、できることはやってあげたいな、と(しかも昨年は、のちに『ふたりごと文庫』の編集長となる学生がインターンで来てくれたので、ニッポン手仕事図鑑としても大きかった)。

 

こう書くと、いきなり厳しいことを学生に言うんじゃないか? と心配されそうですが、そこはさすがにまだ…。まずはゆっくりと伴走をしながら、一緒に将来を考えていければと思っています。ご安心を。


本気になればすべてが変わる
生きる技術をみがく70のヒント