自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

子どもを叱れない親は、子どもよりも自分がかわいい

新聞を読んでいたら、ハッとさせられる一文が目に飛び込んできました。
「子どもを叱れない親は、子どもよりも自分がかわいい」

 

確かに。
ここで怒ったらかわいそうかな…と迷っているときはいつも、「子どもの悲しい顔を見たくない」「怒ることで嫌な気持ちになりたくない」という自分の感情があったりします。それを否定はできません。子どものことを“本当の意味で”かわいいと思うなら、怒るときはしっかりと怒るべきなのはわかっているのですが…。なかかな難しいものです。

 

さて、反省はこのくらいにして…。
冒頭の一文を見たとき、阿川佐和子さんのお話を思い出しました。あるラジオ番組に出演されていたとき、「異常に打たれ弱い社会人が増えたのは、子どもを叱れない親が増えたから」とおっしゃっていました。著書でも書かれていますが、社会人になってはじめて人に叱られたので、どうしていいかわからない…。隣の先輩が怒られているのを見ただけで辞表を出す…。事実、こういった若者がいるそうです。

 

阿川さんは幼少時代、父親(=小説家の阿川弘之さん)にボロクソに怒られていたそうですが、今になって思うのは、世の中を生き抜く力だったり、聞く力を身につけることができたのは、「父親に叱られてきた過去」があったからだと確信しているそうです。阿川さんにそう言われると、厳しかった自分の親、野球の監督やコーチ、社会人になってからの上司や先輩に感謝したくなってきます。

 

そう、怒ってくれる人は、大人になってからも大切な存在です。

 

ある程度の年齢になると、誰でも怒ってくれる人が少なくなってきます。これは本当に怖いことです。人は自分のことを客観視できないので、怒ってくれる人がいないと、自分の悪いところにも気付くのも難しくなりますし、自分を成長させる難易度も高くなります。だから、怒ってくれる人は、身近にいたほうが絶対にいい。

 

怒ってくれる人を自分の周りから排除するということは、自分を大切にしてくれる人、自分を成長させてくれる人を排除していることと同じ。そう言っても、決して言い過ぎではありません。