「若者、ばか者、よそ者」
まちづくりなどの地域活性の現場では、固定観念にとらわれない若者、失敗を恐れずにチャレンジできるばか者、価値あるものに気づけるよそ者が必要だとよく言われます。
これ、企業でも同じことが言えます。
苦戦している企業ほど、固定観念を捨てて、失敗や変化を恐れずにチャレンジし、現状の課題をひとつひとつ解決して、新しい価値を生み出していく人材が欠かせません。その人材なくして、企業は生き残ってはいけない。企業が発展するのも人、倒産するのも人です。
言うまでもありませんが、若者とばか者は雇用できても、よそ者は当然、採用できません。採用したら、よそ者ではありませんから…。
だからこそ、クライアントはよそ者である“あなた”に、実は大きな期待をしています。
でも、期待に応えられる価値のあるよそ者と、価値のないよそ者は存在します。その違いは何か。ひと言でいうと、「ハッキリと遠慮せず、自分の意見を伝えられるかどうか」です。
内部の人には見えない魅力に気づき、それを教えてあげることに大きな価値があります。同様に、課題や弱点、欠点に気づき、教えてあげることにも価値があります。にもかかわらず、これを伏せてしまう人が多い…。誰でも人に不快な思いはさせたくないし、嫌われたくもない。こんな失礼なことを言ったら、仕事がなくなってしまうかも…と、不安になるのも当然です。
でもそこを、あえてハッキリと言ってあげることで、価値あるよそ者になれます。本当の意味で、信頼してもらえるようにもなれます。大切なのは、相手に対する愛情を忘れてないこと。愛情をしっかりと持ちつつ、見落とされている課題や弱点を、ズバリと指摘してあげることです。
よそ者は意見もその存在すらも、なかなか受け入れられないものです。でも、その視点には本当に価値があります。だからこそ、自分事のように本気でその企業のことを考え、相手に対する愛情を忘れないことを大前提に、「ハッキリと遠慮せず、よそ者視点で感じたことを、ストレートに伝える」。心から必要とされて、長く付き合っていきたいと感じてもらえるよそ者とは、そういう人のことです。
いつも、価値を感じてもらえて、選ばれ続ける“よそ者”に、私はなりたいと思います。