小学生の頃からラジオが一番好きなメディアでした。
なのに、文章を書く仕事を初めてから、
新聞、雑誌、テレビなどのメディアで
使用する文章を書くことはあっても、
ラジオだけはまったくそのチャンスがなく…。
そんな中、4〜5年前でしょうか。
FM YOKOHAMAの営業マンのご好意により、
ラジオCMのコピーを書かせていただく機会に恵まれました。
(しかもナレーションは初代ムラーノを担当されていた方とか)
念願のラジオ。
そのコピーを考えているときに気がついたのですが、
ラジオは視覚で情報を伝えることができない。当たり前ですが…。
雑誌でも新聞でもテレビでも、写真や映像、文字(フォントや字詰め)等で
メッセージを伝えることができます。
ただ、ラジオは「音」のみ。
音声だけで興味を喚起させ、何かの印象を残し、
何らかのアクションを起こさせることがいかに難しいか…。
ラジオというメディアの難しさと面白さを改めて教わりました。
ビジネスシーンでのメールや企画書等を書くとき、
「これで相手に伝わるのか?」と悩む人は多いと思います。
その悩みをなくすためには、基本的にはたくさん読み、たくさん書くことがベストですが、
「ラジオCMを書くように」と意識してみると、
今までの文章とは少し、書き方も伝わり方も違ってくると思います。
写真があると「キレイな花」で済むことも、写真がなければ、
花の種類も色も、咲いている場所もそのときの天候も…伝えなければなりません。
「読ませる」のではなく、「聞かせる」ように。
そうやって文章を書いてみると、書くという行為が少し楽しくなるかもしれません。
少なくても何か新しい「気付き」はあるはずです。
「ビジュアルで伝わるからと、少し甘えていませんか?」