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「モーニング娘。」を聴きなさいと、先輩は言った

僕が20代の頃を「全盛」と言ってしまうと、今のファンに大変失礼になるのですが、社会現象になっていた全盛期の「モーニング娘。」の曲の多くを、今でもはっきりと覚えています。

 

正直、モーニング娘。というアイドルに、あまり興味はありませんでした。
それでもなぜ今も歌えるのかというと、はじめて入社した会社の(一回り以上も年上の)先輩から、「モーニング娘。を聴かないの? ダメだよ。ライターなら、モーニング娘。の歌詞に、しっかりと耳を傾けたほうがいいよ」と言われたからです。

 

僕が「どうしてですか?」と尋ねると、先輩は「社会現象になったのは、ただかわいいだけじゃない。つんくの書く曲、特に歌詞が共感されたからこそ、社会現象になった。だから、“今の時代の言葉”に、しっかりと触れておいたほうがいい」と、そんなアドバイスをしてくれたのです。

 

そこからモーニング娘。の曲を聴くようになり、つんくさんの歌詞に注目するようになりました。
当時の僕は、本体のモーニング娘。よりも、どちらかというとマイナーな姉妹グループや限定のユニット、安倍なつみさんのソロの楽曲の歌詞に、つんくさんの凄さを感じていました。これだけの言葉を、10代、20代が共感する言葉を、よく30歳を超えて紡ぎ出せるな、と。その言葉の紡ぎ方から、いろいろと勉強をさせていただきました。

 

だから…。

 

「昔の歌詞は、よかった」とか、「今の時代の歌詞は、薄っぺらい」とか、そんな声を聞くこともありますが(個人的には「確かに!」とつぶやきたくなることもありますが)、でも、今の時代の歌詞の中には、今の時代の人が共感する歌詞があり、“今の時代の言葉”がある。だからこそ、言葉=文章で伝えることをしていきたい人には、条件反射的に敬遠するのではなく、そんな言葉たちに触れてもらいたいなと、そんなふうに思いますし、40代になった自分にも、改めてしっかりと言い聞かせたいことです。

 

ちなみに、一番好きだったのは、吉澤ひとみさんでした。