水うちわで使用する美濃和紙をつくる、20代になったばかりの若者は「折り紙」をきっかけに紙を極めたいと、和紙の世界に飛び込みました。
食品サンプルをひとつひとつ丁寧に仕立てていく女性の職人さんは、「ポンキッキ」をきっかけに、食品サンプルの世界に飛び込みました。
日常の、ほんのちょっとした出来事が、人生を大きく動かす“きっかけ”になることがある。大切なのは、常に好奇心と興味を持ち、好意的な視点で身の回りのモノや起きているコトに目を向けてみること。人生を賭けられる仕事との出会いは、こうやって生まれると思います。
自分のやりたい仕事と出会えない…。
自分の人生を賭けられる仕事が見つからない…。
そんなときに「自分探しの旅」に出る人もいて、その積極的な行動自体は間違いなく素晴らしいことですが、その前にちょっと立ち止まって、“自分のレンズのピントが合っているか”を確認してみてほしいと思うのです。
「ピントを合わせる」とは、先ほども書いたように、目の前にあるモノ、目の前で起きているコトに、ピュアな好奇心と興味を持てて、好意的に受け入れられる心の状態にすることです。
ピントが合っていないカメラでは、何を写しても、心動かす写真は残せません。
それと同じで、自分のピントがズレていると、目の前にある運命の仕事につながるきっかけがあっても、ボケてしまい、自分の心が動くことはないのです。