自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

人が離れていく経営者は、「未来の自分」を裏切っている

企業の経営者の中には、窮地に追い込まれたり、心に余裕がなくなったとき、パッと頭の中に浮かんでくる怒りの矛先に対して、足を引っ張れる要素がないかを探して、悪い方向に陥れてやろうと考える人がいます。
そう、「俺がうまくいかないのは、あいつのせいだ」と。

 

そんな経営者のほとんどは、さらに窮地に追い込まれていきます。

 

もし目の敵にしているターゲットを陥れることに成功しても、また余裕がなくなってしまうと、怒りをぶつける敵を探し、足を引っ張れる要素がないかを探し…を繰り返すだけ。そう、無限のループです。一時的にストレスは解消されても、自分はまったく進歩をしておらず、周囲のライバルたちにどんどん差を付けられている…。自分や会社を成長させることができるその貴重な時間を、誰かを陥れるために使ってしまうことは、“未来の自分への裏切り行為”でもあります。

 

そして、それよりも深刻なのは、その行動そのものが、今現在支えてくれている周囲の人を落胆させてしまい、心が離れていく原因になっているということです。当たり前の話ですが、社員が少しでも会社をよくしようと頑張って働いているのに、経営者は誰かを陥れることに時間を費やしているとしたら…。こういったことはすぐに周囲の多くが知るところになり、冷めた目で見るようになる。当然、そんな経営者についていきたい社員も外部パートナーもいません。未来の自分だけでなく、目の前の仲間を裏切っていることにもなるのです。

 

そう、誰かを疑ったり、足を陥れようと考える時間があるなら、その時間を自分や会社がもう一歩成長するために、周囲の人が喜んでくれるために使うべきなのです。
これは経営者だけでなく、誰にでも言えることです。「俺がうまくいかないのは、“俺のせい”」なのです。