20代は感性で勝負できると錯覚して、それじゃ通用しないことを知り、30代に入ってからはひたすらロジカルに考えることを学び、そして今、それだけでは限界があると知る…。今、ここです。
さて、40代まであと1年を切った今、この壁をどう乗り越えていこうか? 同じ年齢の人たちと、たまにそんな話をしたりします。
今、個人的に強く思うのは、学んできたロジカルと、それなりに積んできた経験、そして若い頃とはひと味違う、今現時点での感性の“三位一体であること”が、大事だということです。そう、あの頃通用しなかった、感性。
40代の感性? と、そんなことを言う人も少なくない気がしますが、40代だからこその感性があると、今はすごく実感しています。20代の若い感性も、当然素晴らしく、勝てないなぁと思うこともあるのですが、40代の感性はそれはそれで、鋭く、豊かだったりするものだと、魅力的な40代を見ていて心から思います。
とはいえ、「40代になったら、感性なんて…」と言っていたりする人もいるので、40代を目前に控えた今、鈍りやすくなる怖さもある…。
だから私は、自分の感性を鈍らせず、魅力的に磨いていくために、あえて自分の心を揺さぶるようなことをします。
そして、今一番効果的だと感じるのは、昔の感覚を思い出すということ。
たとえば、今日は撮影で、神奈川県の清川村へ行きました。その途中、日本三百名山のひとつである大山に登ったのですが、そこで小学校の頃に遊んでいた「大山こま」を見つけました。
最近、なかなか写真が上達してきたような気がします。
それはさておき、久々にこま紐を巻いてみると、当時の記憶が蘇ってくる…。そして、回してみると、自分の心が大きく揺さぶられ、感情が動くのを感じます。
そう、この“感じる”が、感性を鈍くさせないために、何よりも必要だと考えています。
歳を重ねて、経験を積むと、感情が動くことが少なくなる。そうなると当然、感性はどんどん鈍ってくる。だから、自分の感情をあえて大きく動かすことにこだわっています。
こまを回してみる。
たったそれだけのことで、感情は大きく動き、感性が磨かれるのを感じます。嘘だと思うなら、子どもの頃に好きだった遊びを、ちょっとやってみてください。きっと、私が言いたいことを理解していただけるはずです。