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100年続く長寿企業と、笑点の後任司会者について

日本には創業100年以上続く企業が、約26,000社も存在するそうです。ちなみに創業200年を迎えている企業は1,200社で、300年を超える企業でも600社程度ある。
これはよく聞く話ですが、世界の創業200年を超える会社の45%程度が、日本の企業です。そう、日本は世界に圧倒的な差をつける、長寿企業大国なのです。

 

そんな長寿企業の秘密を解き明かす書籍を読むのが結構好きなのですが、共通して書かれているのは、「自分たちの強みではないところで、無理に変化をしようとしない」ということです。

 

たとえば、長寿企業の多くは、バブルの時期も余計なことはほとんどしていません。時代に流されて、簡単に儲かりそうなことにも惑わされず、勢いで動いたりしない。非常に冷静に、自分たちを客観視できるのです。さらに言うと、“強みを生かす”以外の要因で、急成長することを嫌う傾向にあります。

 

とはいうものの、自分たちの強みを生かしたチャレンジは、むしろ積極的にしています。だから、どんなに時代が変化しても、その時代を生きる人たちに求められ、愛され続けるわけです。ただ、とても堅実で、身の丈にあったチャレンジなのです。繰り返しになりますが、自分たちの強みを無視して、無理に時代の流れに乗るようなチャレンジはしません。

 

そんな長寿企業の書籍を読み返しているときに、今話題になっている「笑点の後任司会者」についての記事が目に入ってきました。後任候補には、タモリさんやビートたけしさん、爆笑問題の太田光さんなどの名前も挙がっていました。
そんな記事を読みながら思ったのは、笑点という番組の歩み方は、日本の長寿企業の在り方と、非常によく似ているということ。だから、「自分たちの強みではないところで、無理に変化をしようとしない」ことが大事なんじゃないかと思いました。

 

私が個人的に思う笑点の強みは、あの“空気感”です。安心して笑える空気感。ホッとさせてくれる空気感。後任司会者については、その強み=空気感を生かせる人選をしてほしいな、と。そこはチャレンジするべきポイントではないと思っています。

 

もちろん、番組として自分たちの強みを生かしたチャレンジは、積極的にしていってほしいです。いい意味で変化をしていく笑点は観てみたい。笑点と言えども、現状維持では時代に必要とされなくなり、飽きられることもある。そこにはこだわっていくべきだと思います。
ちなみにどうでもいい話ですが、私は小遊三さん…もいいとは思いますが、後任の司会者は円楽さん派です。小遊三さんがあの席で座っている意味は、とても大きいと思っているので。

 

長寿企業と笑点を無理につなげて考える必要もないのですが、そんなことをダラダラと考えながら思ったのは、自分の強みを無視して、時代の流れや目新しさばかりを追ったチャレンジでは、企業も個人も生き残れないということ。長寿企業から学べることは、まだまだたくさんありそうです。
あなたの生かすべき強みは、何でしょうか?


創業三〇〇年の長寿企業はなぜ栄え続けるのか