昨日も書いた某企業の新人研修の際、印象的な質問をいただきました。
「私は感動しているのに、その想いをうまく言葉にできないのが“弱点”で、出てくるのは涙だけ…。感じたことをうまく言葉にするには、どうしたらいいですか?」と、ポロポロと涙を流しながら質問をされました。
うまい答えは出せなかったのですが、「うまく言葉にしようと思わないこと。無理に言葉にしなくていいとまずは自分を許してあげて、それでも浮かんできた言葉だけを相手に伝えてあげたらいいと思います」と伝えました。
そして、もうひとつ。
「感じたことを、うまく言葉にできるのは素晴らしいことですが、うまく言葉にできないけど、しっかりと受け取ったという表情を見せてくれて、涙も流してくれる。そんな受け取り方はむしろ弱点ではなく、強みであり、魅力であると思います」とも伝えました。少なくても私は、ちゃんと自分の言葉を受け取ってくれているんだと嬉しい気持ちになりました。言葉は出てこなくても、しっかりと伝わってきた。こんな素敵な言葉の受け取り方ができるなんて、魅力的だなとも思いました。
でも新入社員のその女性は、それを自分の弱点だと言いました。それを直そうとして、(あくまでも私からの視点ですが…)自分の魅力を半減させようとしていたわけです。それは、もったいない…。
弱点を克服していくことも大事です。もちろん、長所を伸ばしていくことも。
でも、弱点だと先入観で思い込んでいることもあります。だから冷静に、ときには人の意見も聞きながら、自分の弱点だと思っているポイントを見つめてみてほしいのです。
もしかすると、それは弱点ではなく、自分の強みであり、魅力でもあるかもしれない。それを思い込みで封じ込めてしまうなんて、もったいないのです。
だから無理に言葉にしなくてもいいのです。今の素敵な言葉の受け取り方を大切にしながら、自分の心の中から自然と湧き出てくる言葉を、相手に伝えてあげればいいと思います。
あなたが弱点だと思っていることは、私から見たら、「魅力」という言葉しか当てはまりません。