尊敬する小山薫堂さんの本を読んでいると、たびたび「神様にフェイントをかける」というフレーズに遭遇します。
つまり、「お前の行動なんて、すべてお見通しだ!」という神様でも想像できないくらいの突拍子もない行動に出てみるというたとえ話です。電車に乗るとき、いきなり目的地とは逆方面の電車に乗ってみたり…そうすることで思わぬ発見があったりするからです。小山さんならではの、自分の感性に刺激を与えるアクションです。
小山さんだけではなく、私が「この人はすごいな~」と思うクリエイターの人たちは、日々の行動がルーチンになることを嫌います。新しい発見や刺激がなくなるからです。だから、突然突拍子もない行動に出て、意識的に自分自身に刺激を与えているのです。
とはいえ、忙しくて予定が詰まっていると、神様にフェイントはかける余裕はありません…。
それでも、自分に新しい発見や刺激を与えたい私は、目的地の「さらに500m先まで」歩いてみることにしています。それだけなら時間のロスも少ないので。
今日も打ち合わせのためにとあるビルを目指して歩いていたのですが、そのビルの前を通りすぎて、500mほど歩きました。
すると、「こんな雰囲気の蕎麦屋さんがあるの?」という発見があったり、「今度、ゆっくり立ち寄ってみたいな…」と思える古本屋を見つけてワクワクしたり…。おまけにいつか撮影で使えそうな裏路地まで見つけました。
たった500m、されど500m。
ちょっとした神様へのフェイントでも、たくさんの発見があるものです。日々の行動がルーチンになっていて、新しい発見も刺激もないな…と嘆いている人は、ぜひお試しあれ!