「諦める」という言葉への印象が、ここ最近少し変わってきました。
「サンクコストバイアス」という言葉がありますが、お金や時間を投資するほどに、その分を回収しないともったいないという気持ちが働き、諦めきれずにズルズルとした結果、事態が悪くなってしまうことがあります…。ただ、それがわかっていても、「諦める」というのは難しいもの。お金や時間を投資したビジネスだけでなく、一生懸命何かを教えてきた人に対して諦めたりすることも、自分が冷たい人間になったような気がしてしまったりもします…。
そう、自分自身のことも含めて、「諦める」という決断はとても難しい。でも、そこをあえて諦めてみる。潔くひとつの可能性を切り捨てることで、別の選択肢や方法、新しい価値が生まれてくることがあります。それは決して、ネガティブなことではないな、と。そんな「諦める」ということのポジティブさみたいなものを、最近感じることが多くなってきました。
優れた経営者の中には、「ここが諦め時!」と明確な基準を決めておくことで、迷いなくチャレンジができるという人が多くいます。現時点では1度諦めるけど、生活を安定させた上で、「数年後には目標を必ず成し遂げる!」というクリエイターもいます。
そう、「諦める」を1度、ポジティブに考えてみる。その先にある、新しい選択肢に目を向けてみる。これはすごく大切なことです。
でも、忘れてはいけないのは、絶対に諦めたくないことは、強情なまでに「諦めない」という気持ち。「絶対に諦めたくないこと」まで諦めるほど、悲しいことはありませんから。