年齢を重ねると、知識や経験が増えるからか、または頭が固くなってしまうからか、新しい情報を頭に入れることが億劫になったりします。まだ30代の同世代のビジネスマンでも、新しい情報が頭に入らなくなっている人も多い…。面倒なので、避けていると言ってもいいかもしれません。
そうなってしまうと、成長も進歩もなく、時代にも取り残されていきます。新しい発見や学びがないということは、毎日も楽しくなくなってくる…。
これは決して、他人事ではありません。
自分自身が特に興味もないジャンルの情報に対して、無意識に拒絶してしまっていることがあります。それが当たり前になってしまうと、視野がどんどん狭くなり、新しい情報を受け入れられない「情報虚弱体質」になってしまいます。当然、自分自身の成長も実感できず…。
これはすごく怖いことなので、私は意識的にトレーニングをしています。
ほぼ毎日のように本屋に行っているのですが、まずは雑誌の表紙をザッと見て回ります。自分がまったく興味のない特集がひとつかふたつは必ず見つかるので、それをメモしておく。最近では「フラワーアレンジメント」や「ウイスキー」など。それについて、詳しい人に話を聞いてみるのです。
フラワーアレンジメントならスクールの先生を知人に紹介してもらう。ウイスキーは話し好きのバーテンダーさんに聞く。最初はなかなか興味が持てなくても、深いところまでとにかく話を聞いてみる。ちんぷんかんぷんで苦痛に感じることもあったりしますが、どんなジャンルでも「面白い」と思えるポイントがあります。そこまで到達すると、自分の頭の中にスッと入ってくるのです。
「そんな時間がない…」という声も聞こえてきそうですが、時間は意外とつくれるものです。
自分の仕事をつくっていくためには、人との繋がりが大切。人とのつながりで大切なのは、相手に対する思いやり。ただ、思いやりだけではダメだと思うのです。大切なのは、接点をつくること。接点とは、共通点でもあります。これから先、「フラワーアレンジメント」「ウイスキー」という共通点から、何かが生まれる可能性は十分にあると思っています。そんな「接点の芽」を大切に育てていくわけです。
頭が固くならず、時代に取り残されることもなく、いつまでも新しいものを受け入れられる自分。ただ、「意識している」だけでは難しいものです。運動をしないと体が硬くなってしまうように、頭も新しい情報を受け入れるための準備が欠かせません。
トレーニング方法は何でもいいと思います。誰かは忘れてしまいましたが、本屋さんで自分の欲しい本の両隣にある本を必ず一緒に買うという人もいました。そんな方法もありです。とにかく強制的に、新しいものを取り入れ続けてみる。
人との共通点が増えれば、たくさんの人や仕事と繋がるはずです。もちろん、頭が固くなることも、時代に取り残されることもなくなるはずです。