自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

思考は「頭の中」ではなく、「紙の上」ですること

今日はまず、『TAKE NOTES!――メモで、あなただけのアウトプットが自然にできるようになる』という本から、一部引用するところからはじめます。

「書かないかぎり体系的に考えることはできない」
ほとんどの人はいまだに、思考を頭の中でするものと考え、完成した思考を紙に書くのがペンの唯一の役割だと思っています。
ある日、リチャード・ファインマンの研究室を、ある歴史家がインタビューに訪れました。ファインマンのノートを見つけたとき、この歴史家は「ファインマンさんのすばらしい思考の記録」を目にすることができて光栄です、と言いました。
「いえいえ」ファインマンは反論しました。「それは思考プロセスの記録ではありません。思考プロセスそのものです。私は紙の上で実際の仕事をしたのです。


少々長い引用になってしまいました…(面白い本なので、興味のある方はぜひ)。

 

紙に書かれた文字が「思考の記録」であるか、「思考のプロセス」であるか。この違いは、とても大事です。ここの捉え方が、深く多角的に考えられる人と、そうでない人の違いだと僕は常々考えています。

 

よく企画やアイデアを考えるとき、“手が止まった”まま、目線を上に向けて、空中を眺めながら頭の中だけで考えている人がいますが、上記のファインマンに言わせれば、それは考えていることにならない。そう、「書かないかぎり体系的に考えることはできない」のです。僕も考えているときはいつも、手を動かし続けています。

 

考えるとは、頭の中でやる作業でなく、紙の上で、ペンを走らせる作業である。
こう捉え方を変えてみるだけで、きっとあなたの思考はもっと深く、もっと多角的になるはずです。考えるときは、まずペンを持ちましょう。ペンを走らせましょう。インクの消費量が、本当に意味で「考えた時間」なのです。