自分の仕事は、自分でつくる

明日の仕事のヒントと、行動力の高め方

なぜ日本人は、状況判断が遅いのか?〜「教えすぎない」という視点が、リーダーには大切である〜

「日本人は教えられすぎています。教えられたこと以外の、自分の発想でやるというところがブラジルよりも遅れています」

 

これは三浦知良さんが1991年、まだ読売クラブに所属していたときにおっしゃった言葉です。引用した本にも補足で書いてありましたが、つまり「日本人の短所は、状況判断が遅い」ということです。

 

僕は「大きな主語より、小さな主語で語り、考える」を基本姿勢としているので、「日本人」というくくり方は好きではなく、日本人でも状況判断に優れている人も多いと思いますが、確かに“教えられすぎて”、“教えてもらえないと動けないビジネスマン”は「状況判断が遅い(状況に応じた柔軟な判断ができない)」という共通点はあるな、と。

 

「教えすぎていること、答えを出しすぎていることが、状況判断を遅くさせる=自分で考えて、臨機応変に動けない要因になる」

 

僕らの日々のお仕事である撮影や後継者インターンシップなどは、その瞬間、その瞬間での状況判断によって、クオリティや成果が大きく変わる仕事です。事前の準備はとても大事ですが、それを活かすも殺すも、その場での状況判断が大きい。ニッポン手仕事図鑑のメンバーにも、状況に応じた判断力を磨いてもらいたいと日々考えていて、どうしても「何を教えるか?」という視点で考えてしまいがちですが、教えすぎないことがより大事なのかもしれません。

 

僕が今、はじめてチャレンジすることに対して、正しいかどうか、ベストかどうかはさておき、状況に応じた判断は早いと思います。今振り返ってみると、それもきっと、歴代の上司や先輩が僕にあれこれと教えすぎなかったから…なのかもしれないな、と。

 

難しいです、教えるって。